カテゴリー別アーカイブ: フォアハンド

テニスの数学

今日はちょっと算数の話

たまには頭も使ってみよう

さて

あなたはフォアハンドをハードヒットして

何本、連続して入れることができるだろうか?

1603nisikoritsfr

確率の話だが

例えば70%のショットを2本続けて成功させる確率は

0.7 × 0.7 = 0.49

49% となり、50%を割る

このまま打ち続け

シングルスの平均的なラリー本数、6本連続成功する確率は

0.7 × 0.7 × 0.7 × 0.7 × 0.7 × 0.7 = 0.118

となり

9ポイントトライしてに1回しか成功しない

6本続いたら得点と仮定すると

わずかに、2ゲーム終了して、1ポイント取っただけ

勝負にならない

まあ、実際の試合では

1本目がウィナーになることもあるし

3本打ったら相手がエラーという場合もある

ここまで厳しくはないかもしれないが

70%はそれなりの確率と思っていた人には大ショックかも

もしかしたら、6本終わっても

相手が平然と返しているかもしれない

1803frtk

6本連続くらいは当然と考えるなら

上の計算例のようにやってみると

90%  のショットなら、6回かけて、0.531 となり

何とかクリアー

半分じゃあ不安ということで

もしも70%以上達成したければ

95% で、6本

これだと、0.735となり、自信をもって打ち続けられる鴨 ひよこ

nadal1706gats

95%というと

私のフォアハンド、エラーするわけないでしょう

というレベル

トッププロもそれをクリアーするため

トップスピンをしっかりかけたり

1709gcnisikori

姿勢を良くして、精度を上げたりと

sugitayuiti

才能がある上に、努力も惜しまないプロたちでさえ

苦労しているのだ。 テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 17:24 | コメントは受け付けていません。

テンポをゆっくり

フォアハンドを打つとき

ラケット面が不安定に動き

面がぶれてしまったり

方向性が安定しない人に多いのが

急加速の振り出し

 

特に薄めグリップの人の急加速は厳禁だ

federa1607fr

急加速、つまり突然振り出すと

ラケットヘッドが遅れ、一泊遅れて、ラケットが振り出される

その時、ラケット面の向きがぶれることが多い

それに対して、滑らかな振り出しだと

ラケット面の向きも左右の方向も

予定通りについてきやすい

federer1607imp

このゆっくりさは

振り子を思い浮かべてみるとわかりやすい

振り子のようなゆったり感は

力の無い女性でも、振り出しやすいので

パワーの面で有利になることもあるが

それ以上に安定性に寄与する

手首が暴れないので

いつも同じラケット面が出てくる

kimrsf1505

松原さんは

いつもいつも手首を固定しろと叫んでいるのだが

この、振り子の滑らかさは

頑張らなくても手首の角度を固定しやすいのだ

1604nisifshippari

まあ、錦織のような超厚めグリップの人は

手首がある程度暴れても

振り出しのラケットが下がっているため

面の縦方向の狂いが少ない

だから

薄いグリップの人ほど神経質にならなくてもいいが

ある限度を越えれば

当然、試合で安心して打てなくなる

安定させた方が結局、試合での威力に結び付きやすい

滑らかな振り子を使った振り出しこそが

安定したフォアハンドの秘訣なのだ。 テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:37 | コメントは受け付けていません。

フォアハンドのスタンス

『sho』 さんから質問をいただきました

以下がそのコメントの全文です

 

カラオケ  こんにちは。

スクエアスタンスとオープンスタンスの選択について、アドバイスがあればお願いします!

ストローク時に、充分に時間がある場合、つまり、スクエアスタンスとオープンスタンスのどちらも可能の場合は、私は、スクエアスタンスを選んでいます。
スクエアスタンスはコントロールに優れ、オープンスタンスはパワーに優れているから、その時々で、選ぶという考えがいいのでしょうか?
または、それを両立させた、セミオープンスタンスを基本とするべきでしょうか?

sho より

 

 

 

水瓶座  私の答えです

オープンスタンスを使わないプロはいないと思います

時間がないとき

走らされた時、回り込んだ時など

リターンもそうですね

オープンでなければ対応ができないことがあります

nisifd1708

スクエアスタンスは

積極的に使うプロと

あまり使わないプロがいると思います

特にヘビートップスピンの選手はオープンが多いのでなないでしょうか

djok1604frsisei

基本的には

ボールと自分の位置関係や時間的な余裕で

使い方を選択すればいいのではないですか

 

スクエアでも前進して

左足ブロックで、バシット行く場合もあるし

右足を軸に、下がりながらもありますよね (これはオープンかな)

nadal1706c

上体をしっかり前に向けることができるなら

体重移動や身体の回転を作りやすい

スクエアーの方がパワーショットを打てると思います

もしも、スクエアーの方がパワーが乗らないのであれば

インパクトで前向きになれていないのでは?

nisifstaore1708

これはテニスジャーナル解説者時代のイラスト

参考になる鴨 ひよこ

taijuuidou

コントロールは

上体の姿勢を保てるならどっちでもいけるのではないでしょうか

 

セミオープンスタンス?

ボールとの位置関係や近づき方、打球方向

いろいろですので

いろいろな角度のスタンスができますよね

1803frtk

この下半身

何でもありですよね

 

初心者の時は身体を回しやすいようスクエアーで

うまくなるに従いオープンを混ぜていく

スクエアーをどれだけ残すのか

agasi1509fh

好きなようにやる

好きなプロのまねをする、ですかね。 テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド, フットワーク | 投稿者松原コーチ 18:36 | 1件のコメント

フォアハンドは前向きに

相手の打球が飛んできたとき

まだまだ、バウンドまで時間があるのに

肩の線がすうっと横を向き始める

CIMG3257-0.7

これを見た瞬間に

この人はただもんじゃないと感じる

 

逆に初級者だと

ボールがバウンドするころになって

やっと、横向きを作り引き始める

 

横向きになるのが遅いので

当然前向きになるのが遅れて

インパクトを窮屈に迎える

 

これがあるので

フォアハンドの基本はしっかり横向きと

思われている節もある

tarofstbdc1803

しかし、実戦でやっているプロの基本は

インパクトで前向き

sugitayuiti

この形に間に合わせるために

早目に横向きを作るのだ

 

この前向きを実感してもらうための方法が

一切横向きを作らず

前向きのままで打ってみること

 

たいていの人が

この時に、大幅スピードアップを果たす

よっぽど

元が、前向きになっていなかったんだと思う

 

さて前向きだけで打つ話

前向きのままと思っていても

肩の線はある程度横向きになって

上体の回転が生じることも自然に出てくる

1803frtk

これでも充分

ちょっとした種明かしだ。 テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 11:45 | 1件のコメント

フォアハンドの姿勢

フォアハンド

ラケット面が正確であれば

かなり高い確率で相手コートに収まるのがテニス

1603nisikoritsfr

これをしっかり決めるためには

腕の感覚、テイクバックの角度など

tarofstbdc1803

それなりの注文があるのだが

もう一つ

腕の生えている部分の向き

それが上体の姿勢

上体が真っ直ぐであればいいわけだが

そのために名人たちがやっているのが

DSC_5841

おなかを引っ込めること

ここが少し引っ込まないと

打つ反動で

上体は起き上がる

20180819_otani

もちろん大谷君なら構わないのだが

ホームランになってしまうかもしれない

かなりスピン量の多いトップスピナーは

若干この傾向があるが

やりすぎると

飛距離が相当にアバウトになるので要注意

コントロールのいいプロは

1709gcnisikori

アマチュアでも

先日の松原テニスクラブ横浜

オープンシングルスで優勝、うちのFさん

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さすがのフォアを持つ人たちのおなかは引っ込んでいるのだ。 テニス

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:39 | コメントは受け付けていません。

深く打てるフォアハンド2

「深く打ってのバックアウトにビビッてしまって ・・・ 」

というのは

ぐりぐりのトップスピナーではないんでしょうね

たぶんフラットか、軽いトップスピン

そうすると

やみくもに振り切るのではなく

強さの調整が必要になりますね

大砲の仰角と、火薬の量

hassya1901

火薬の量を受け持つのはスウィングスピード

具体的にいうと

振り抜いて、スウィングスピードを調整するのは

かなり難しいというか

無理

スウィングの大きさを規制する必要がある

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この直後にスウィングをやめるイメージが必要

この、「やめ加減」 が火薬の調整分

手首の角度を保ったまま

スウィングの力を抜かないで

「やめ加減」 を調整してみるといい

それなりのスピードで

深さの調整ができるようになる

それとついでだが

スウィングを振り切らないようにすると

アッパースウィングにならずに

仰角が抑えられるという要素も出てきてますます安定すると思う。 テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 20:08 | コメントは受け付けていません。

深く打てるフォアハンド

『stelliter』 さんからの質問

以下がそのコメントの全文です

 

カラオケ  先生いつも楽しく、また参考にさせていただいております。
フォアハンドに関してですが、自分はいつもボールが浅くなってしまい、よく相手に攻め込まれます。おそらく深く打ってのバックアウトにビビッてしまって、とにかく浅くてもいいから相手コートに入れてラリーに持ち込み、ゲームをつくるという流れです。
比較的自分と同じくらいの相手までならそれでもそこそこ勝ちを拾えるのですが、格上相手となるとひどいスコアでボコボコにされます。
ボールの軌道を高くしてもっと深く打たないと攻め込まれるよというアドバイスをよくいただき自分でもわかってはいるのですが、なかなか改善されません。
なんとか深めに打てるようなコツはありますでしょうか。それとも今のままでも勝てる方法もあるものでしょうか。

stelliter より

 

 

 

水瓶座  私の答えです

浅くなって困ること

なぜか皆さんフォアハンドのようですね

フォアハンドを深く打つための要件は

それなりの高さに向かって打ち出すことと

ちょうどいい強さに打つこと

meijinotaihou

この2つですよね

ちなみに上の写真は明治の大砲

仰角をしっかり決め

203高地越えに、旅順港の軍艦に向けて打っているところです

 

さて、ちょうどいい高さに打ち出すコツは

ラケット面とスウィング方向です

 

ラケット面を保つために肩の関節を動かさない

内旋も外旋もしない

そのためには

hurikofor1409

ラケット面が下向きにテイクバックしなくてはいけない

そうすればいつでも

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写真のようにラケット面が垂直にボールを捕えるので

正確な打ち出し角度で打てるわけです

1509nadafltb

スウィング方向

このタテ成分の話ですが

トップスピンならかなりアッパースウィングだし

nadal1706fs

フラットならほぼ水平に近くなるでしょう

170928sugifrhikui

この段階でかなり安定度が出ますので

大砲の仰角が決まってきたようです

とりあえず

第1段階のレッスンは終了でしょうか。 テニス

 

第2段階は強さ調整、大砲なら火薬の量です。 射手座

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:30 | コメントは受け付けていません。

腕で打つのが大前提

先日の神奈川県テニスコーチ研修会で

苦手フォアハンドの矯正をやって見せた

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最初の人にやってもらったのは (写真の人じゃありません)

上体を前向きにしたまま、腕だけで打つこと。

結果、それまでのポワンとした打球が

バシっという音に代わり、連続で向こうのコートに打ち込み始めた。

これは、身体を使わないことによりエラー要因が減ったこと。

エラーしないという自信で、強く打ってもよくなったこと、ということらしい。

 

それに対し、

体重の移動であったり、上体の回転であったり、膝の屈伸などは

あってもいいのだけれども

腕のスウィングの邪魔をしたり

運動方向や面の向きを変えてしまうものはいけない。

例えばフォアハンドストロークならば

上体の回転を使うためには、スウィング中、上体を垂直に保つ必要がある。

DSC_5841

上体が垂直じゃないと

腕のスウィング方向やラケット面が変わってしまいエラーの率が増える。

タイミングで言えば

インパクト前に上体が前向きになっていなければならない。

そして

パワーのためには上体の前向き運動が止まりかけてからインパクトを迎える必要がある。

sugitayuiti

そうしなければ上体の運動量が、腕に、ラケットに移行しない。

前向きが遅れると

ラケットの振りを減速するための動きになるし

ラケットが移動する先にスペースが無く

強く打ちようがなくなる。

だから邪魔したり、逆運動量連鎖で減速したりで情けないボールを打つよりは

前向きで、腕だけで、の方がいいボールを打てるということになる。

もちろん先ほどの方には

上体を少し後ろ向きにひねって打ってもいいですよと

一部制約を解き

さらなるスピードアップに至ったことを報告しておく。 テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:11 | コメントは受け付けていません。

フォアハンド波動砲

この原稿、どこへ行ったんでしょうね

コメントいただいているのに消えちゃった?

元のワード原稿も保存してないし

じゃあもう一度、書くか

 

『うどん県』 さんからの質問

 

カラオケ  松原コーチ

市民大会は3回戦敗退でした。
リターンはトップスピンやスライスロブで無難に返せました。
ハードリターンも1発決まりました。
ありがとうございました。

ところで、
フォアハンドの体の回転の仕方について質問です。
フォアを打つときに体の回転でスイングをリードしますが、
回転を途中で止めると腕とラケットヘッドがビシッと走ります。
ナダルを見ているとこの打ち方のような気がします。

ただ、このような打ち方の場合、
体の回転するタイミングが早すぎて、
体の回転とラケットの動きが連動していないと指摘されたことがあります。

松原コーチはどう思いますか?
よろしくお願いします。

うどん県 より

 

水瓶座  私の答えです

ハードリターンの実行、すごいですね

 

さて、フォアハンドの話

フォアハンドのパワー、物理的に言うと運動量ですが

上体の回転から腕のスウィングへと伝わります

この時の移動の仕方ですが

ムチの動きのごとく、波動です

手前の大きな部分が動き、止まろうとするときに

先端の軽いお部分に伝わります

だから腕の方が遅れるのが当たり前

tarofr1803

上体の動きを最後は腕が追い越して終わります

 

時間の動きに沿って見ていくと

CIMG3261-0.3

上体が前に向かって、回り始め

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腕の振りがちょっと遅れる

上体が完全に前向きになり、止まりかけて

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腕が追いつく

そして腕は追い越していく

CIMG3265+0.1

フィニッシュ

CIMG3268+0.4

こうしてフォアハンド波動砲が炸裂するのです

最初の腕の遅れですが

こいつをうまくやろうとしてわざと遅らせると

案外うまくいかないので要注意

実は遅らせないつもりで

ラケットの重みと、手首のしなりで遅れちゃった方が

うまく行くかも

特にクロスは遅らせない

逆クロスは大きめにしならせて遅らせるとうまく行く

そうそう

それで逆クロスにしか打てない人もいる

 

この部分は先日は書かなかったから

今日の書き直しはご利益もあって

良しとしよう。  テニス

 

こんな運動量移動知識も

上体の重さ×ゆっくりスピード=軽い腕の重さ×スウィングスピード ひよこ

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:10 | 1件のコメント

ギリギリに追いついても

プロはギリギリに追いついたショットが得意

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もちろんフォアも

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もしかしたらこんな時こそ

思いきりもよく

楽だと思っているのかも

 

なぜ楽なのかというと

苦しい体勢なので余計なことができない

だから

最低限の体幹の踏ん張りに腕力

ぶれる要素が少ない

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もちろん

これは追いついた時に構えができているから

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そして跳び込みざまに

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腕を振る

姿勢が決まって、面が決まって、タイミングばっちり

しかもコートの端っこから

ウィナーをいただける大大チャンスなのだ。 テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, フットワーク | 投稿者松原コーチ 10:39 | コメントは受け付けていません。