昨日は東北大震災から3年目ということでそれについての各メディアでの話題がたくさんありました。
それであらためてあの日の事を思い出してみると、周りの皆さんは電車が動かなかったことで都心から歩いて家まで帰ることになったという人生でも一大事の体験だったと言う話しを多く耳にしました。
それで自分はどうだったかなと思い出してみると、あの日は地震があった時にレッスンではなくラケットの張り替え注文を頂いたお客さんが近くのテニスコートにいらして、そこへラケットを預かるために出かけていたのでした。
広いテニスコートの傍らで話しをしていると突然にフェンスや電信柱が揺れ出して地震だと気づきましたが、コートは非難場所に指定されるような安全な所なので全く不安を感じませんでした。
そしてそんな状態なので大したことはないと思って受け取ったラケットを持ってそのまま自転車で20分くらいの店まで行き、ストリングを張り替えたり本を読んだりして過ごしていました。
店にはテレビはなくラジオはありますが聴かなかったので、その時に世の中がどれほど大変なことになっているかは実はまるでわかっていない状態でした。
そして午後7時過ぎくらいに店を閉めて自転車で家に向かって走り出したのですが、最初は何だかいつもより道を歩いている人が多いなと感じた程度でした。
しかし、大きな道路に出たところで歩道とその脇の車道にまで大勢の人々が溢れんばかりに歩いている様子を見たときにはほんとに驚きました。
ニュース報道も見ていなくて駅の近くにすら行っていないので電車が止まっていることを知りませんでしたから、なぜそんな大勢の人々が歩いているのかわからず「なんかデモ行進か何かか?」と思っていました。
家に帰ってテレビのニュースを見てようやく世の中が大変なことになっていると知り、そんな事態の最中に自分だけはまるでそんなことと関係のない生活をしていたことに「あれっ、何か世の中から隔絶されて取り残されているのか?」と思っていました。
まぁ今の世の中、特にこの東京地区でまだ現役の労働世代でありながら電車に乗ることが稀という暮らしはちょっとした「世捨て人」みたいなものかも知れません。
でも関東を直撃する大地震が来たときにはそうもいかないでしょうが、出来ればあまり深刻な影響を被ることなくまた「世捨て人」みたいに乗り越えられたら良いなと思います