月別アーカイブ: 2014年11月

左肩の上まで振り切るべきか?

フォアの教え方、フィニッシュについて

『hiyopapa』 さんからの追加質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  ご回答ありがとうございます。
身長とはあまり関係無いのですね。
やはり初心者に下から上へのスイングを身に付けさせるために、最初は肩の上へ、と教えているのでしょうか。

下から上へ、外から内へ、前へ、とスイングするのがスイングスピードを上げて、回転の掛かった質の良い球を打つコツ・・・と考えれば良いでしょうか?

hiyopapa より

 

 

 

水瓶座   私の考えです。

なぜそう教えるのかというと

コーチがそう信じているからです。

なぜでしょう?

軟式の(ウェスタングリップ)イメージが強いのでしょうか?

一流は振り切ると思い込んでいるのでしょうか。

単なる思い込みじゃあ ・・・

 

私の考えている段取りですが

丸っきりの初心者でしたら

手首の形を保ったまま  (にしたいので)

手が左肩の高さくらいで止めさせます

次にトップスピンをかけて同じようなフィニッシュ。

Bill_Tilden

テニス史上、最高、球聖といわれる、ビル・チルデンです。

現代テニスではここで止めませんが

バックハンドならこんなブロックもありで

shara1411bkf

この絵から右腕を抜いてみると

チルデンそっくりでしょう。

 

さて、それができるようになったら

ワイパーを高い打点で教え

次が低い打点の、アウトサイドイン

最後の二つのフィニッシュは上体の左横です。

 

なぜ、こんな段取りかというと

最初からワイパーとかアウトサイドインとかにすると

手首ぐにゃぐにゃ

とっ散らかってしまうので

インパクトの前後、特に後まで

面を保つことを知ってほしいからです。

 

なんでか?

世間では振り切るというと

コーチも素人さんも右肩の上

腕を首に巻き付けようとするみたいです。

shara1411skr

もちろんトップスピンで

ゆるく打つときはここへ来ることもありますが

現実に試合で使うにはとても怖い

しかも深さのバリエーションが作れない。

 

それと

振り切るというのがなんかえらいようなとらえ方。

フラットでもトップスピンでも

時にはスライスでさえ振り切ろうとする

そんなの、試合ではとてもできない。

 

古典的な技術、古典的な教え方なのに

その延長上に現代テニスがあると勘違いしているのかも

 

試合で安心してフォアを打てるには

振り切ったテニスがしたければ

しかもいろいろな深さ、浅さに打ち分けられるためには

アウトサイドイン

上体横にフィニッシュする

ヘビートップスピンしかないと思いますが。

 

左肩の上のフィニッシュでは

いつも

「惜しかったね」 と言われちゃう ・・・   テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 15:36 | 3件のコメント

フォアハンドの2大系列

『hiyopapa』 さんからご自分の体験したスクールの教え方について

質問がありました。

長いコメントなので見たい人はこちらへどうぞ

 

 

水瓶座  さて、私の答えです。

世の中のフォアハンドの打ち方には2系列あるのです。

1つ目が、「現代プロのぶったたき打法」

2つ目が、「古典的、ソフトな打ち方」

 

1番の特徴が面の使い方。

テニスはネットとベースラインの間に打たなくてはならないので

インパクトの面がほぼ垂直にならなくてはいけない。

1410djokfimp

1つ目の、「現代プロのぶったたき打法」では

腕をひねらないで

余計な操作なしで打てるよう

テイクバックで面が下向き、または後ろ向きになる。

1410djokftb

2つ目の、「古典的、ソフトな打ち方」では

スウィング中、終始

ラケット面を垂直に保つ。

(これが難しいので、おもいっきりは叩けない)

だからテイクバックの面も垂直になる。

Fred_perry

この2つが根本的な違い

それ以外のことはこれを実現するための細かなノウハウ。

例えば

現代風なら、「しっかり前向きになって捕えろ」

というところを

古典風なら、「しっかり横向きを保ちましょう」

ということになる。

 

古典風というのは正式名称ではないが

プロの世界では40年ほど前に死滅しているからだ。

 

つまり

『hiyopapa』 さんの通っているスクールは

古典的教え方。

そして、きちっと教えているようだ。

これはこれで、ある程度問題ない。

フルスウィングはできないけど

ちゃんとやれば

先ほどの銅像のフレッド・ペリーや、ケン・ローズウォールのような

美しいテニスができる。

薄めのグリップで

あまり、疲れないテニスもやりやすい鴨。

 

なぜ私の話、技術論と違っちゃうのかというと

私の方は、「現代プロのぶったたき打法」 を前提にしているから。

1408nisikori finis

もしあなたが将来プロを目指したり

プロのようにトップスピンをかけたり

ハードヒットしたければ

「現代プロのぶったたき打法」 でやった方がいいと思う。

だけどそうでないなら

どっちの選択もあり。

 

教える側に言うことですが

古典的スクールで気を付けてほしいところ

現代のプロをまねするあまり強引に取り入れた、2つはやめてほしい。

(昔のうまい人はやらない、できない、やったら入らないので)

 

1、「サーキュラーテイクバック」 はやめてほしい。

上体の前から上に回して引くと、面が上向きになっちゃう。

これじゃ入らない。

ストレートに引いた方が無難。

 

2、「肩の上まで振り切る」 こともやめてほしい。

スウィングが上向きになりアウトしやすい。

やってほしいことは

上体の左前で止めること。

昔よくあった左手でフォローを止めていたやり方。

あれはそのための付加技術

あれなら、入ります。

 

実は私も

初級者や中級者とラリーするとき

スピードが出すぎないよう

トップスピンがかからないよう

古典的な打ち方をしています。

 

つまり

スピードが出すぎないよう

トップスピンがかからないよう、にするなら

古典的な打ち方もいいと思います。

 

ジュニアには教えてほしくないけど。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 16:33 | 1件のコメント