ラドゥカニュ、もっと寛容に見て!

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約1ヶ月前に行われたUSオープン女子シングルス決勝戦で、予選から勝ち上がったエマ・ラドゥカニュが優勝を飾り、オープン化以降53年のプロテニスの歴史で、男女通して初めて予選勝者のグランドスラム・チャンピオンとなり、歴史にその名を刻んだの。

そんな彼女は、現在アメリカはカリフォルニア州インディアンウェルズで開催中のBNPパリバ・オープンでは、初出場ながら第17シードでエントリー。しかしながら、初戦となった2回戦で世界ランク100位のアリアクサンドラ・サスノビッチの前にストレート負けを喫して姿を消してしまったの。

「私は18歳。自分自身をちょっと寛容に見てもらう必要がある。」って、敗戦の後に語っていたラドゥカニュは、USオープンでは予選3試合含め10試合全てストレート勝利で優勝し、その後初めての公式戦に臨んだBNPパリバ・オープンでは、その期待と注目度はかなりのものだったはず。

2017年の全豪オープンで優勝したのがセリーナ・ウィリアムズが最後のグランドスラム優勝。彼女はそれまで全てのサーフェースのグランドスラムで複数回の優勝を持ち、オープン化以降の最多グランドスラム優勝回数を誇っているの。

でもそれ以来、18回のグランドスラムが開催しれ、その中の13回で新しいチャンピオンが誕生し、その度にニュー・ヒロインの誕生と世間を騒がせていたの。でもセリーナのようにグランドスラム初優勝の後も圧倒する強さを見せる選手は現れていないのよね。

2017年の全豪オープンの次のグランドスラムとなった全仏オープンでは、ノーシードから頂点に立ったのがイェレーナ・オスタペンコで、当時20歳。

彼女はその後のグランドスラムでは、次のウィンブルドンでベスト8、翌年2018年のウィンブルドンでベスト4の成績があるものの、初優勝した全仏オープンでも2020年の3回戦進出が最高成績で、それ以外は全て初戦敗退と苦戦を強いられているの。

彼女の他には、スローン・スティーブンス、大坂なおみ選手、ビアンカ・アンドレエスク、ソフィア・ケニン、イガ・シュフィオンテク、バーボラ・クレイチコワ、そしてラドゥカニュなどが世間をあっと言わせるグランドスラム初優勝を飾ったわ。

既にトップ10にいて、グランドスラムでの優勝も時間の問題と言われていたアシュレイ・バーティさえも、2019年の全仏オープンで初優勝を飾った時にはクレーコートを得意としていなかった彼女がググランドスラムの初優勝を全仏オープンで飾ったことでも世間を驚かせたの。

そんな新女王の中で、初優勝後もグランドスラムで活躍したのは、大坂選手が優勝3回(合計4回)、バーティが得意としている芝のウィンブルドンで今年優勝(合計2回)だけ。

スティーブンスとケニンはその後、1度ずつ準優勝があるけどそれ以外では苦戦を強いられているわ。アンドレエスクは初優勝後は怪我に泣かされ、最近やっとツアーに戻って来たばかり。去年の全仏オープンで初優勝を飾ったシュフィオンテクは、今年のグランドスラムでは全て4回戦以上の成績を残す安定した活躍を見せたけど、2度目の決勝戦の舞台にはたどり着けてはいないわ。

そう考えると、かつてのチャンピオンのほとんどがその後も複数回の優勝や他のサーフェースでの優勝を飾っているけど、複数回の優勝がある大坂選手もハードコート以外での強さはまだ証明することができていないのが現状。

古くはクリス・エバート、マルチナ・ナブラチロワ、シュテフィー・グラフ、モニカ・セレス、ヴィーナス・ウィリアムズ、ジュスティーヌ・エナンらが全盛期の頃は、ここ数年のような突然新女王が現れるような現象はほとんど見られなかったのよね。

最新女王のラドゥカニュも、彼女が語るようにまだ18歳。過度な期待や周囲からの雑音に振り回されて、それまでの新女王達のようなスランプとも言える苦戦を強いられる時期に陥ってしまわないか、本当に心配になってしまうわ。

良い成績が出せた時は何の問題もないけど、早期敗退を喫したりした時は、ラドゥカニュが言うように「ちょっと寛容に見てもらう必要がある」わね。

そう考えると、1つのサーフェースだけとは言え、初優勝した後に3度ものグランドスラム優勝を果たした大坂選手は、かなり優秀ってことよね。

彼女だってまだ23歳なわけで、何年か後に全仏オープンやウィンブルドンでも活躍しないとも限らないわ。どの選手にももっと寛容な気持ちで見てあげましょう。


カテゴリー: 未分類 | 投稿者ピンキー 14:00 | コメントをどうぞ
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