桜が咲くと雨が降り強風が吹くという傾向は昔からありましたが、最近はとくにひどくなっているらしいです。
多くの植物が放つ花粉がピークを迎えるこの時期に風が吹くのは、自然の不思議さで植物がより遠く広く子孫を残すための作用なのでしょうか?
となると植物にも風を感じ取るセンサーみたいなものがあって、長い年月をかけて風が強くなり気温も高くなっていくこの時期が花粉放出に最適なタイミングだと判断した上での戦略ということですね。
NHKで昨日も放映していた「細胞のスーパーパワー」によれば人間のなかでも様々な生存のために起こる動きを司るのは個々の細胞が独自に判断しておこなわれていると言うことがわかってきたそうです。
生物の活動の司令や判断はすべて脳によってなされていると思っていたのが、実はミクロの細胞単位で絶妙な活動が繰り広げられているというのが驚きで、そうなると脳を持たない植物がどうやって生命活動を展開しているのかと言うことも理解できます。
たとえば桜の木も細胞が「そろそろ風が吹き気温が上がる時期だから花を咲かせて種子を拡散しよう!」と判断しているのかも知れません。
人間もそのようにして、例えばテニスだと利き腕の細胞レベルでの動きが先で脳でそれを自覚するのは後だという信じられない事実があるようです。
つまり、ボールが飛んできてそれを打ち返そうとする際に自分の意思が働きその指示を脳から腕の筋肉に信号が送られて為されていると思っていたのが、実は脳が働くわずか少し前に筋肉が独自に動き出すということなのだというわけです。
脳のなかで自覚できない、いわゆる潜在意識と呼ばれる領域が介在して顕在意識の認識スピードより速く動作処理するシステムがあると言うことで、これが優れていればどんなに速いサービスでもショットを受けても瞬時に打ち返すというパフォーマンスが可能になるのです。
コーチが打球時に「ボールをよく観ろ」とアドバイスするけれどそれは人間が処理できるごくわずかな時間枠を超えた短いあいだの出来事で不可能だから意味がない、と言っている人がいましたが確かに潜在意識でのアクションが出来ないプレーヤーにはそうでしょう。
しかし潜在意識と細胞レベルでの反応が出来るならばそれは可能であり、特に秀でた選手の場合には潜在意識と顕在意識がリンクし始めてその見えないはずのものが「見える!」ようにさえなるのです。
それは古くからの武道などでの教え「心の眼で見よ」というものに通じるのではないかと考えられます。
とりあえずそんな達人の道を目指したいなら明日からのテニスではぜひとも、見えないボールをいつか見えると信じてしっかり眼を打点に釘付けにしていくことをお勧めします。
細胞って凄いですね、だけど花粉症アレルギーを引き起こしているのも細胞のなせる技なんでしょうか?だとしたらそこはあまりハイレベルな処理能力は発揮して欲しくないですね