最近はフォアハンドストロークであまり強くスピンをかけて打つことが少なくてしばらくそれを使わないでいると歳のせいか打ち方を忘れてしまったりして困ります
フォアハンドのトップスピンに限らずそれぞれのショットを打つためには自分なりに培ったコツとかポイントがあって、それを意識しておこなえば上手くいくのですが忘れてしまうとどうも今ひとつ冴えないことになる。
そんな時に自分のことだと思い出せないのに誰かのミスを見て(あぁそうだった、こうすれば良いんだった!)と思い出せることがよくあります。
他人の病気を治療して元気にしてあげられるお医者さんが自分の健康について無頓着で体調を崩すことを「医者の不養生」なんて言いますが、他人のミスショットを矯正するアドバイスを適切におこなえるのに自分のミスは中々あらためられないのは「テニスコーチの不養生」とでも言うのでしょうか
いや、しかし以前は簡単に出来ていたことが難しくなるなんてちょっとまずい傾向です。
認知症はいつもよく行く場所なのに突然、そこへの道順がわからなくなったりすることから始まるというパターンが多いそうです。
せっかく長年にわたって修練してきたテニスのテクニックをどんどん忘れて打てなくなっていくなんて考えただけで悲しくなりますが、身体はとても元気だけどそんな軽度認知症に罹ってしまわれたあるご高齢のプレーヤーの言ったことを思いだすと少し勇気がわきます。
それは「忘れたらまた練習して打てるようになる楽しみが出来て良いんだよ!」というものでした。
今は100才をもうとっくに過ぎていらっしゃるその方には何年もお会いしていませんが、もしかしたら未だに元気でそうやってテニスされているのではないかと思えます。