昨日のTBSテレビで4時間にわたる特別番組をご覧になった方もいらっしゃると思いますが、最新の脳機能科学についてのとても興味のある内容でした。
そのなかでも認知症についての研究が進んでいて、いまや運動と脳機能について密接に関連のあることがわかってきたというのが非情に関心を覚えました。
というのも自身の母が軽度認知症からやや進んだアルツハイマーになりつつあるからです。
それで僕はもう5年ほど前からそんな母の症状を改善もしくは進行を遅らせるにはどうしたら良いかと調べていました。
すると昨日の番組で取り上げられていたように運動がとても効果があることを知り、週に一度だけでも80歳を過ぎた母に試行錯誤しながら身体を動かすトレーニングをしてもらってきました。
そのなかで運動前はほんとに五分前のことをまったく思い出せなくなっていた母が、ストレッチや軽いジャンプとランニングをして顔がうっすらと赤みが差すほどになると記憶力がわずかに良くなるということを実感していました。
昨晩の番組のなかでそうした運動効果を高めるには「デュアルタスク」、つまり運動に何かもう一つ作業を加えることで脳機能回復や向上がはかれるということでした。
そうなるとテニスというスポーツはデュアルどころか、走りながら相手のボールを判断してラケットの準備をそれに応じてこなしどこへどうやって打ち返すか瞬時に決断して打ち返すというトリプルタスク以上の作業といえます。
実際にテニスを続けている高齢にさしかかったプレーヤーにお会いすることがありますが、どの方もほんとにお元気で脳機能的にもひじょうに優れた状態を保持されています。
認知症予防と治療にテニスが果たすことが出来る可能性はとても大きいのではないかと考えられます。
だから僕は既に「認知症予防・治療のためのテニスレッスン」ということをことを未だ少しですが考えておこなっています。
それを実践していると、単にテニスで身体を動かすだけでは脳機能にそれほどの効果を与えられないということも判ってきました。
「単に身体を動かすだけ」、それはお気楽にストレスなくテニスを楽しめる半面あまり脳機能向上には寄与しないことでもあり、やはり本能の趣くままにプレーしているだけでは人間の高度な能力を磨くことは出来ないなと思います。
事実、そうしたお気楽なテニスしかしていない頃は僕自身が(あれっ、何か最近ものすごく忘れっぽくなったな?)と感じていましたから・・・
テニスを楽しみながらちょっと工夫してプレーすることで幾つになっても脳も身体も若々しく出来るなんて、こんな素晴らしいスポーツが他にあるでしょうか?!
やはりテニスは人類繁栄のための「至高の宝」と言っても過言ではないですね