今日はフォアハンドストロークの握りをフルウエスタンに近いくらいに厚めに握って練習してみました。
このグリップだとやはり高い打点がとても楽に打てるし、ボールをしっかりと捉えている感じがします。
以前はこんなに厚く握るとワイパースイングしかできなかったので、ものすごくグリグリのトップスピンで山なりのボールになる以外にどうしようもなかったのですが最近の打ち方を練習して少しできるようになったのでわりと直線的な弾道で飛ばすことが出来ました。
これはかなりの進化ではないかと我ながら満足しているのですが、若いコーチやジュニア選手を見れば、皆がそんなのは当たり前のように打っているわけです。
まぁ何とか彼らの仲間入りが出来たかなと自分では思っていますが、それにしてもこうして何とか最新型に近い打ち方を実践してみると自分が最初にテニスを始めた頃と何と大きく打法が変化して来ているのかと如実に感じます。
昔から厚い握りの選手はもちろんいましたが、その打ち方は先ほども書いたようにグリグリのトップスピンになるワイパー打法でしたからボールはものすごい弧を描いて飛んでいくしかなかったのです。
それがいつからフルウエスタングリップで弾道が直線に近いようなボールを打てるようになったのか?
上から下のワイパーこすり上げ打法のスイング軌道をより前方へのベクトル変化をもたらした立役者はいったい誰なのか?
それはもしかしたらポリス・ベッカーかも知れません。
彼のスイングはそれまでの肘を支点にして壁をまわるく磨くような動を、同じ肘を支点にしていましたがそれはもっと前方への動きの要になっていたと思います。
つまり、肘を支点にして廻すだけではなく後ろから前へ肘関節を急速度で畳み込むような現在の動きに近かったものだったと記憶しています。
これは同じドイツ出身の女子選手でアガシの奥さんになったグラフのフォアハンドも同じでしたが、彼女の場合は下から上へのスピンをかける動作はほとんどなくて肘を畳み込むことでスイングスピードを上げていました。
あの辺りから今のフォアハンドの形に進化していったのではないかなと思います。
この先もまた打ち方の進化は止まずに新たな形が生まれていくのだと思いますが、何とかその流れにはいつまでも追いついていきたいと考えています。
新しく変化していくものを採り入れて自分も変えていけるというのも大きな楽しみの一つです