フォアの面を感じる

フランカーさんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  こんばんは、小手先と良いフォームについて質問があります。

私は、フォアが弱いです。一見良いフォームには見えるらしいですが、ミスが多いです。小手先と言ったら失礼ですがそんな相手にも負けます。実力で負けています。

しかし、だからと言って同じようなフォームにはしませんよね。
球出し機械を使って数打ち、ハイスピードカメラでフォームチェック。ますますの悪循環に陥りそうですが…。

スマッシュは数打てば、上手くなりました。
フォアの場合は、どういう練習をすれば(球だし機械有り)面感覚を得られるのでしょうか?松原理論は頭には叩き込んであります。

それから、どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが、外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?

フランカー より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

形についての松原さんの理論には詳しいようですね。

次は頭の中のソフトウェアーの理論に入りましょう。

今回フォアハンドの質問ですが

ソフトウェアについてはバックでもサーブでもボレーでも

どの技術でも同じことだということを、まずは言っておきます。

 

さてフォアハンド、ハードウェアの復習ですが

小手先は確かにだめ

手打ちは考えずに、腕打ちにしてください

でも、初心者がそれを覚える過程では小手先打ちもあり

そうやってボールになれながら

腕打ちに進化していくのだけれど

上級者でも突然のイレギュラーバウンドなどで

小手先打ちになることもあるという点は理解しといてください。

そして、更なる進化は

その腕を、必要に応じて

やる時間があればだが、身体の動きで助けてやる。

 

つまり

腕だけで振ってもいいのだけれど 

身体の動きで腕を加速させても良い。

でも

身体の動きで腕を動かすと思うと

身体だけががんばり、腕がぐにゃぐにゃな人が多くいる

これではとんでもなくトッチラカル。

それぐらいなら、腕だけで打ったほうがまだマシということ。

どっちかというと、腕が身体に勝っていなければならない。

 

1つ例を挙げます

クルマで走ることを考えてみましょう。

ほとんどのエネルギーはクルマが出すのだが

シートベルトをしなければ

身体があちこちに振られてとんでもないことになる

シートベルトをしていても

ブレーキを掛けるときは足が踏ん張るし

カーブでは頭がぶれないように首に力を入れる。

 

つまり他からエネルギーをもらうにはそれなりの備え

最低限のしっかり感が必要だということ。

 

 

さて、ソフトウェアの話に移ります。

こちらが今日の本論。

面感覚を作って、本当のコントロールを作る練習です。

 

1つ目は面を感じながらボールを捉えること。

  地面に垂直な面がボールを捉え

  ラケット面に捕らえたボールが

イメージしたスピンとスピードで面を離れていく。

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これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

2つ目は弾道をイメージして打球すること。

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  振り出す前から

  打球のコース曲線をイメージしておく

  そのイメージと現実が重なることを確認しながら打つ。

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これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

相手ボールのコースをイメージするなんて当たり前。

 

一見していいフォームの人と

本当に上手い人との違いはこれ。

 

本当に打てる人は

自分のラケット面やボールに向かっていく面の動き

捉えた感触

自分の打球曲線をいつもイメージしている。

それは無意識のうちに行っているかもしれない。

習慣になっているからだ

 

フォームというのは頭の中に回路として焼き付けられているもの

しかもそれが相手ボールと自分の位置と

もろもろの要素と絡み合って

頭の中に納まっている。

 

イメージしない人が

トラックいっぱいのボールを打ち

努力に努力を重ねてもムダ。

イメージしながらバケツ1杯だけ打つほうがはるかに効果的なのだ。  テニス

 

そうそう、テイクバックのハードウェア話しがあった。

「どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが,外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?」

外旋しないで引く、でいいのだが

その前に打つ形にあった向きに構えている必要があります。

インパクトに被せていかなくても合うように振れる

そのための手首の形や、最初の面があってのこと

そのためのテイクバックであればいいということです。

下から引くか立てて引くかは

本質的な話ではありません。  テニス

 


カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 10:44 | 1件のコメント