カテゴリー別アーカイブ: バックハンド

浅く打てること

今年、2つ目のテニス大前提話

ボールの深さのお話しだ。

 

一般に信じられている迷信に

深いボールがえらいというのがある。

確かにシングルスのラリーで

深いボールで相手を追い詰めれば

甘いボールが返ってきて

こちらのチャンスになる。

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だから

コート外のコーチは

深く打て、フカク打て、フカクウテ!!!

というのだが

 

コート内の当事者にしてみれば

怖いのは、アウト

浅くなってしまうことではない。

 

テニスという競技にとって

本質的に大事なのは

ラインの内側に打ち込むこと。

その範囲で

深くや、コーナーや、鋭角に打ち込めればいい。

 

だからナダルは

堂々と

サービスライン内にハードヒットしている。

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たぶん、世界1の臆病者なのだ。

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日本のテニススクールなら

上級に上がれないかもしれないが

彼は世界のトップにいるのだ。

 

浅く打てる人がえらいのだ

几帳面さでも世界のトップだ

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ナダルはえらいのだ

きっと、怖くて、コワクテ、こわくて

アウトなんてできないのだろう。

 

勝ちたかったら

「必要なだけ以上」 に浅く打てること

そうじゃなければ

思いっきりなんて打てない。

 

相手の浅い返球は

それ以上に浅く打たなければ

アウトになってしまう。

 

浅く打てること

しかも、思いっきり打てることが重要なのだ。

 

安心して打ち込めるようになろう。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, ボレー, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:18 | コメントは受け付けていません。

左右のバランス

最近、バックハンドの調子がいい。

積極的にバックで攻撃を仕掛ける。

 

しかし

こうゆうふうになると

フォアハンドがさび付いてくる。

 

フォアハンドというのは

手間がかかるし

デリケートなもの。

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フォアハンドだけを考え

フォアハンドのために動いているときに

最高のパフォーマンスになる。

 

つまり

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こうゆう構えができるようなときは

少なくとも、私の場合

フォアハンドがうまくいかなくなる。

 

もちろんガスケやワウリンカのように

本当に必殺の、すさまじいバックハンドが打てれば

それはそれでいいのだが

なかなかそうはいかない。

 

これまで言ってきたバックハンドとは

片手バックハンド

大振りのフルスウィングのことなのだが

はまった時の片手バックハンドは本当にすごい。

Wawrinka1511bkf

プロの場合

片手バックの選手は

バックハンド命というくらいの

両手バックでは考えられないようなハードヒッター

それとも

ややバックハンド側が

プロにしては弱いタイプ。

 

フェデラーのような

すごく強いフォアハンドと

強い片手バックハンドを持つプレーヤーは少ないのでは。

 

一方

両手バックのプロは

両手バックの特性で

ほとんどのプロが

そこそこに強力なバックハンドを持っている。

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そして

超強力なフォアハンドと組み合わせる。

nishikori1512fini

両手バックは

構えが少し遅くても

大きなアクションがなくても打てる。

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フォアハンド命の場合には

両手バックとの組み合わせの方が

片手バックとのそれより

まさっているような気がする。

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生まれ変わって

もう一度

若手のフォアハンド命プレーヤになったら

両手バックにしようかなっと思っている今日この頃だ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 18:01 | コメントは受け付けていません。

片手トップスピンバックの精度

『ムーディー』 さんから質問をいただいていました。

大学後輩のK君たちも、他の皆さんんも

  (K君の打点と姿勢を直し、鬼のようなサーブにするのがテーマなので)

ここしばらくのサーブラッシュで

そろそろ、おなかがいっぱいだと思います。

  (スピンサーブ解説が一息ついたのもあるし)

ちょっと、ちがう方面に回っていきます。

以下がその質問コメントの全文です。

カラオケ  先日はトレーニングの質問に答えていただきありがとうございます。バランス良く体全体を鍛えたいと思います。

もうひとつ気になることがあります。
私は片手バックハンドのストロークでトップスピンを打ちたいのですが、かすれる位極端にトップスピンをかけるぐらいが良いのでしょうか。なかなか安定しないので、トップスピンの量が足りないのかと思っております。

ムーディー より

水瓶座  私の答えです。

まず最初に触れておきたいのが

安定性という言葉の考え方。

言い換えると精度、コントロールということだと思います。

確かに

かすれるほどスピンをかければ

ネットとベースラインの間の

どこかに落ちる可能性は高くなると思います。

じゃあ、精度ということからしたらどうでしょう?

狙った場所に打ち込む精度、コントロールです。

しかし精度が高くても

フラットに近くては打てる範囲が狭く

スピン量もなくては安心して打てない。

だから

まずは、精度を上げたストロークが前提で

それにスピン量がついてくることが大切だと考えています。

さて、精度

トップスピンバックハンドの安定性の肝は

垂直なラケット面の持続です。

構えでは

waw1511bkg

少しだけ上向きの面で構えます。

その後は

wawrinka1511bkt

スウィングの間中

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垂直面を保つのです。

 waw1511bkmen

特にダウンザラインはそうで

クロスに引っ張る場合は

前腕を回外させ

Wawrinka1511bkf

少しかぶせながら、ラケットヘッドを走らせます。

それと

手首の角度の固定。

テイクバックからフィニッシュまで

基本的には手首を動かさないことが

安定につながります。

次にスピン量

打点より下から

こすりあげれば回転がかかるわけで

テイクバックを高く

弧を描いて大きく振る。

 vol07_04バックスウィング平面

(このイラストのために写真を撮ったころは

サンプラスなど、三度笠フィニッシュが多かった。

低い打点を持ち上げるとき

ダウンザラインにコントロールする時、現代でも使うことがよくある)

さて

上下動をしっかりつける

そして

しっかり前ぎみの打点でとらえれば

アッパースウィング状態でボールを捕えられる。

ところで、構える高さですが

低いところからの方がかかると思う人も多いのだが

実際は勢いをつけるためにも

スウィングの最下点を下げるためにも

むしろ、高く構えるのが正解だ。

gasque1511bktk

ここまで構えるのはちょっと勇気がいるが

やってみると案外簡単に決まりやすいし

とっても気持ちがいい。  テニス

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:28 | 1件のコメント

体幹部の重要性

ハードヒットへのかかわりとして

背筋力の話を書いた。

ストローク力のある選手

特にハードヒッターは背筋力が強いという話だ。

 

ただ

テニスでは、スピードが出ればいいというだけではない

というか

スピードが出れば、出るほど

より、アウトしやすくなるわけで

子供のころのハードヒッターが

大きくなって、安心して打てなくなったりすることも多い。

 

そんなわけで

ハードヒットと安定性を兼ね備える必要があり

ハードヒッターほど

安定性の要求はさらに厳しい。

 

だから、体幹がしっかりしている、シャラポワ

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すらりとした美人のハードヒッター

細身、きゃしゃなイメージが強いが

体幹部分は、しっかり、シッカリ、しっかり

shara1510skr

これがあって

はじめて、一流プレーヤーとして成立するのだ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:15 | コメントは受け付けていません。

上腕二頭筋 遠心力との闘い

フォアハンドでこだわっていること

左下へのフィニッシュ。

具体的な力の入れ方について話そう。

 

この写真を見て腕の力について述べよ

という課題が出たらどう感じるだろう?

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フォアハンドのスウィングを上から見ると

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手の動きはオレンジ矢印方向

いつも言うように、アウトサイドイン

そして

手を動かす方向以上に

力の方向としては

さらに左へ

いや、もう少し

いや、もっともっと

自分自身に対して向いているはず。

 

それは円運動をしている腕とラケットが

遠心力で腕を引っ張っていることに対し

腕は縮めようとして必死に引っ張っているからだ。

 

その腕を縮めようと頑張るのが

上腕二頭筋

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昔は  (ほんの40年ほど前のこと)

私もボールは押す方向に力を入れると思っていたので

腕を伸ばす方の筋肉

上腕三頭筋を鍛えようとしていた。

もちろんこちらも重要なので

しっかり鍛えておくべきなのだが

問題は

昔からある

上腕二頭筋はそれほど重要じゃないという

テニス的な考え方。

 

フォアハンドに限らず

サーブも

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もちろんバックハンドも

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腕を引っ張る。

もちろん、ナダル打ちも

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肩を中心に腕を振る以上は

特にフォアハンドは

遠心力との戦いなのだ。

テニス=ラドワンスカらが4強、ウィンブルドン女子単

テニスマンなら

立派な上腕二頭筋にあこがれてほしい。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: サービス, バックハンド, フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 16:36 | コメントは受け付けていません。

セーバーはトップスピン

少し前

USオープンで話題になった

SABR とは

「Sneak Attack by Roger」の頭文字

ロジャーの奇襲攻撃という意味だそうだ。

 

超ハイテンポ・ライシング・トップスピンリターン なのだ。

スライスでリターンダッシュする

チップ・アンド・チャージとは違うので念のため。

 

ただ共通するのは

前進する動きで位置を合わせ

小さいが完璧なフォームで打つということ。

小手先での調整ではないのだ

つまり

体当たり感覚。

 

いいラケット面とスウィング

それが身についていれば

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完璧打点でとらえるしかないのだから

捕らえさえすればOK

かなり成功率が高いはず。

 

動きであわせ、体当たり。

これさえ間違わなければ

どちらも、案外ハードルが低いのかもしれない。

こんど、レッスンでやってみよう。

 

そういえば昔

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あの人も

 

天才、ジョン・マッケンローだ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, リターン | 投稿者松原コーチ 18:10 | 1件のコメント

セイバーは難しい?

USオープンの男子シングルス決勝

超ハイテンポな打ち合いで

ジョコビッチが優勝した。

 

フェデラーのテニスがかなりテンポアップしたので

ジョコビッチも先手を取らざるを得なくなったようだ。

 

そのフェデラーの超ハイテンポ武器がセイバー

リターンをハーフボレーかと思うようなライジングで打ち込む。

 

このショットは

フェデラー以外にも

うまくいけば我々にもできるのか  ???

 

さて

セイバーの成立する条件だが

1、安定したバックハンドを持っていること

2、動きながらそれができること

 

つまり

打点の位置に動きながら入っていき

止まらずに前進しながら打てなくてはならない。

この

動きながら打つことにより

ボールへの位置取りが

完璧になるのだ。

 

ところで

もう一つ、重要な条件がある。

相手サーブの位置が予測できること。

 

そのためには

相手サーブが安定していなければならない。

 

このためには

相手サーブがセカンドで

しかも

一流のサーバーであることが条件になる。

 

チャンとバックに入れてくれないと困るのだ。

じゃないと、予想も何もあったもんじゃない。

 

 

さあ、あなたのバックハンド

技術は完璧としても

あなたの相手は ・・・  テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド, リターン | 投稿者松原コーチ 22:13 | 1件のコメント

視点を固定して集中

『まっつん』 さんからの3つ目の質問

以下がそのコメントの3番目部分です

 

カラオケ   ③視点の固定
ときおり、打ち方をわざと考えずにすっぽり忘れて、球の行き来だけ考えて打つようにしています。
そのときに、自分の位置からの打点の深さを一定にした位置(前ならえ!した位置・深さ)に、透明の壁を設定し、もぐらたたきの要領で打つ。

視点を固定することで、頭の忙しさが消える?
感覚があります。

ご教授お願いいたします。
m(__)m

まっつん より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

いいんじゃないですか。

集中状態がその時はできているのではないでしょうか。

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この打点か

もう少し先 (前ならえ!した位置・深さ) に

防御ライン

または攻撃ラインを設定して

そこに集中する。

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ボールの行き来だけをイメージしつつ

無意識に

攻撃パターンを実行していく。

 

気がついたら

ウィナーを取っている。

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頭の中は表向き

忙しさがある時は

集中できていない状態。

 

考えるのはこの時

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プレー中に、うまくいくときは

表の意識では

何も考えていないのだが

完全に

ボールの位置やタイミング、コースをつかみ

自然にポイントを取っている。

でも、頭の中は

全て、バックグランドで

情報処理がすさまじい周波数で動いている。

 

のではないでしょうか。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:50 | 1件のコメント

両手は肘で送る

昨日、両手バックを指導していて思ったこと。

 

両手バックでは

安定を求めるために

ラケットと両前腕でできたYの字の形を

互いの角度を動かさないようにする。

つまりインパクト前後での手首の固定だ。

1508djokbki

手首から先を動かさないようにするという事は

上体を回してその分振るか

肘を柔らかくして

肘を打球方向に送ってやるしかない。

 

プロの打ち方を見てみると

ラケットの振れる角度に対して

上体の回転する量は少なめになっている。

1508djokbkf

という事は

それ以外のスウィングを

肘の送りで行うという事。

djokimp1508

実際昨日も

肘を送るようにアドバイスしたところ

方向性が安定し

ボールが気持ちよく飛んでくるようになった。

 

両手バックのコツは

djokbk1508

手首は固定し

上体の回転に頼らず

肘を打球方向に送るという事だ。   テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 17:04 | コメントは受け付けていません。

インパクト直前では

『うそほんと』 さんからの質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ いつもお世話になっております。ストロークでの質問ですが、調子の悪い時ほどインパクト直前までボールを見てしまっている様に感じます。インパクト直前ではどこに意識を持っていくのが良いのでしょうか?または何も考えないのが良いのでしょうか?よろしくお願いいたします。

うそほんと より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

「調子の悪い時ほどインパクト直前までボールを見てしまっている」 のは

ある意味当然で

心配だから自然にそうなるわけです。

デモ

当たるまで見ていたら

当然、振り遅れたり

インパクト直前でスウィングを変化させたりで

ジャストミートしたがためのエラー

なんてことも出てきます。

 

見ないわけにもいかないし

見続けるわけにもいかない。

 

だから

調子の悪いときには

どこまで見るか決めておけばいいと思います。

例えばインパクト60cm前までしっかり見る

インパクト方向には顔を向けない

なんていうのはどうでしょう。

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これを調子が狂った時だけ行う。

これさえやれば大丈夫と信じこむ。

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本来は緩いボールに対しては

インパクトのかなり直前まで見るでしょうし

速いボールに対しては

かなり早めに見切って

最後まで見るのはやめるべきですから

調子のいい時は

余計なことは考えない方がいいと思います。

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私自身は

足が動いて

動きながらボールを打っているときは大丈夫

動いていさえすれば

ボールとの位置関係がしっかりとれるので

自信を持って打てる。

 

動きが止まった途端に直前調整が必要になり

ボールをよく見るようになります。

 

まあ、しっかり動き続けること

たまにはジャストミートしないこともあると

自分に言い聞かせておくというところでしょうか。  テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, フットワーク, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:52 | 1件のコメント