カテゴリー別アーカイブ: バックハンド

エナンのバックハンド

『ヒゲおやじ』 さんからバックハンドの質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  お世話になります

今回の記事のバックでの作り方ですが、
やや上向きの面でテークバックというところについて
書かせて頂きます。

今月号のテニス雑誌で本村プロが両手バックの解説で
オープンフェイスという表現を使っていました。

まさに、テークバックのときに面をやや上向きにして
パチンと弾くという説明で、最新の打法だと言ってました。

昔はバックも面を伏せて打っていたそうで、マイケルチャンの写真が引き合いにだされてました。

まさしく、オープンフェイス打法は、松原コーチの理論
と一致しますね。

ただ、片手バックについては、エナンのバックハンドを
見ると、一旦、面を下向きに伏せてそこから振り子で
振っているように思います。

これはテークバック完了時には面は上向きではなく
後ろ向き、又は下向き加減になっている松原フォア理論と
一緒なのではないかと思います。

片手バックの場合は松原フォア理論を適用して良いのか、
彼女はグリップがウエスタンだからそうなるのか、
補足解説いただければと思います。

ヒゲおやじ より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

フォアハンド、テイクバックからスウィングの本質は腕を捻らないこと。

バックハンド、テイクバックからスウィングの本質は面の垂直を保つこと。

だと思います。

エナンのバックハンドですが

henin1312b

もし振り子スウィングでフォアと同じような引き方をすると

一番後ろで、面は完全に下を向きます。

ごらんのように

エナンのテイクバック、写真では面がほぼ垂直ではないでしょうか。

フェデラーのように

もう少し高めにテイクバックすると

面は少し上向きになると思います。

 

テイクバックで面を少し上向きにするのは

振出しをスムーズにして

スウィング中、ずうっと垂直面を保つためのご利益があります。

垂直に保つとは、腕について言えば、徐々に被せていくことだからです。

ちょっと上向き、これはほんの調味料程度。

ほんのちょっとの味付けだと思ってください。

これがあることで、より、やりやすくなる。

本質はラケット面を垂直に保つことだと思います。

 

この365ネットの技術解説ページに

エナンの連続写真と動画があります。

フォアハンド  と  バックハンド

テイクバックで面がどう変化しているか、していないか?

どこまで下を向いているか?

覗いてみて、比較してください。

もちろんスウィング中

若干は上を向いたり下を向いたりはあります。

バックも確かに少し下を向く部分もありますが

フォアハンドに比べると

ほとんど下を向かないといっていいと思います

 

エナンのバックハンドのラケット面

一番引いたところで、2コマ目、3コマ目では

むしろ少し上向きになっているでしょう。

フォアハンドはもちろん完全に下向き、いや、後ろ向きでしょうか。

 

バックハンドの本質は垂直面を保つこと

振り出しのコツはテイクバックで少し面を上向きにすることです。  テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:23 | コメントは受け付けていません。

両手打ちの身体

クラブやスクールで、ここしばらく、両手打ちの体の使い方

というか

固め方の指導が多い。

 

それがかなり役に立っているようなので紹介しよう。

 

両手バックは腕を2本も使っているので

身体とラケットを結ぶ腕の構造が大変に強力

しっかりしているのだ。

 

逆にしっかりしすぎているあまり

自由に大きく振り回すことに向いていない。

自然、小さな動きで急加速が必要になる。

ふつうに、考えがちな

身体の動きをラケットヘッドへ、しならせて繋げていく

というイメージとは合いにくいのだ。

 

皆さん考えるほど手首は柔らかくない

むしろコチコチ。

それでも、急加速なので生身の手首はそれなりにしなる。

その程度なのだ。

そして、上体の使い方もコチコチで手首と同じ考え方。

 

身体の回転を写真で紹介し、コチコチをイメージしてもらいたい。

 

 

これはフォアハンドの構えとフィニッシュの写真。

モデルはストロークに定評の一流選手。

nisi131101

nisi1311fin

上体の回転は最高210度くらいといわれている。

 

次は両手バックの構えとフィニッシュの写真。

nisikorirb1311kamae

nishi1311finis

上体の回転は120度くらいだろうか。

せいぜいフォアハンドの半分。

イメージとしては横向きから前向きになるだけ。

うそも方便で言うと、「何も動かすな」 と言うとこうなる。

 

この程度の間に勝負をつける。

短い棒をビュッと振るだけといったイメージなのだ。

 

上体も手首も緩めておく余裕はないのだ。

つまり、コチコチ。  テニス

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:14 | 2件のコメント

片手バックハンドのリターンの

片手バックハンドのリターンの中には

バックハンドの中で最低限しなければならないことが詰まっている。

それとも

0.5秒の限られた時間の中でできる最大限のことといってもいいかも。

それを押さえれば

何が重要で、最低限何をすればいいのか

一番のコツがつかめるかもしれない。

 

今日は先日の楽天ジャパンオープンで撮った

アルマグロのリターンだ。

 

インパクトの0.55秒前

ベースライン付近でスプリットステップ

CIMG5314b55

実はこの前には、ベースライン後方にいた

前進して攻撃的な位置についたところ。

だから止まるために、若干体重が後にかかっている。

 

0.35秒前、テイクバック開始

CIMG5316b35

テイクバックしながら、左足を前に踏み込んでいる。

体重が前に。

 

0.15秒前、一番ラケットを後ろまで引いたところ。

CIMG5318b15

腰はほとんど前向きだが

肩の線はほとんど横向き。

 

0.05秒前、腕が振り出され始め。

肩の線もすこし前に回り始め

インパクト直前

CIMG5319b05

体重移動は終了。

腕を振り出した反動で止まったのか、止まった反動で振り出したのか

相対的には同じこと。

 

インパクト0.05秒後

CIMG5320a05

垂直なラケット面がしっかり保たれ

加速のために、肩の線が少し回っただけでなく

右肩が後に引かれているのが分かる。

打点方向への移動、前進の余波か、右足が前に出ているが

上体の位置はブロックされて移動は止まっている。

 

0.15秒後

CIMG5321a15

ラケット面は垂直が保たれたまま。

 

0.25秒後

CIMG5322a25

まだ、ラケット面は垂直が保たれたまま。

肩全体が、肩甲骨ごと後に引っ張られているのが分かる。

 

パワー的にやっているのは

ほんのちょっとの前進とブロック。

そして、肩を前に回しながら後ろに引っ張り、回転半径を小さくして加速しただけ。

後は腕の力のみ。

 

コントロール的にやっているのは

面をしっかり垂直に保ち

手首の角度も最後までぶれないようにしている。

 

たった、それだけ。  テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:20 | コメントは受け付けていません。