カテゴリー別アーカイブ: フォアハンド

攻撃的なジョコビッチ

ジョコビッチはあれだけのレベルの選手

素晴らしい攻撃力を持っているわけで

今更なんだ? と思われるかもしれない。

でも松原さんのこれまでの評価は

安定したストロークのジョコビッチ。

それほど攻撃力に魅力を感じていなかった。

djok140609

ところがウィンブルドンの決勝を見て

ちょっと考えが変わった。

ジョコビッチ、特にフォアが迫力なのだ

ぶんなぐっている。

djok1407jast

どこにそれを感じるのかというと

フィニッシュの迫力

インパクト後にさらに加速されたように

ラケットがうなりをあげて

上体の左わきに振りぬかれる。

140711djousiro

垂直な上体がしっかりと前を向き

力強く腕を引っ張り込む

140711djok

フィニッシュまで力を抜かない。

力を入れ続ける。

この時に迫力の足りない選手だと前向きだけで終わるのだが

今回のジョコビッチ

しっかり前向きを越して

フィニッシュしていたのだ。

本当に力強かったのだ。

ちょっとジョコビッチを見直した

ちょっとジョコビッチを好きになったウィンブルドンだった。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと | 投稿者松原コーチ 20:29 | コメントは受け付けていません。

フォアの前後処理

フォアハンドでの前後の動き

こちらの方が左右よりも少し難しい

エラーの原因になりやすい縦方向のコントロールが

より、シビアーになるからだ。

 

シングルスでフォアハンドの攻撃的なプレーをしたければ

ベースラインからオープンコートへのハードヒットが考えられる。

それが成功したら

相手の返球が浅くなるから

ウィナーを決める。

これが前後の動きが必要な一番の理由かも。

 

前進していって決めるためには

短く打てることが必要。

ベースライン後方からと同じ打ち方なら

間違いなく、アウト。

1407gcnisikori

低めの打点であっても

ワイパーを使い、左横に引っ張り込みながらヒットする。

この写真からもラケットが上がってしまわぬよう

左わきに手の位置を引っ張り込んでいく様子がうかがえる。

(力方向でいうと、遠心力に逆らい、前腕を下に引っ張る。)

 

反対の動きは下がりながら打つこと

djok140702

バックフェンスに向かってサイドステップしていき

右足を軸に上体を回しながら左足を後ろに飛ばす。

下がりながら

下がることを利用して体を回転させ、振りぬくのだ。

当然左足を後ろにして、左足から着地する。

 

さてこれら前後の動きを入れた練習法が

スパニッシュドリル

supD2

4か所の○にボールを送り

それを動きながら処理する

もちろん横方向の動きもあるのだが

縦方向を多く使うのがこのドリルのみそ。

もちろんバックを使ってもいいのだが

回り込みを含め

フォアハンドばかりで打つことも練習になる。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 練習法 | 投稿者松原コーチ 15:25 | コメントは受け付けていません。

フォアのワイド処理

ストロークをできるだけ有効なショットで打つために

特にハードヒットするための要件として

止まって打つのではなく

プロは、動いて、飛び上がって打つことを説明した。

 

今日はキム・クライシュテルスのフォアハンドを例に

ワイドに振られた時の対処法を説明しよう。

できれば強烈なカウンターショットで切り返したいので

それができる打ち方から優先的に選択する。

 

こんな構えから

kk1407fk

上体の垂直姿勢を保てるなら

つまり少し余裕があるなら

Brisbane International 2010 - Day 5

上体前向き、上体垂直のまま

右足踏切、右足着地で

ワイド方向にジャンプしながらハードヒットする。

この動きだと、ボールに近づきながら打つので

クロスに強打しやすい。

慣れない相手だと

追い込んだと思ったところから

(ダウンザラインへのゆるい返球と思いきや)

強烈なクロスカウンターが飛んでくる

一瞬にしてウィナーになることも多いのだ。

 

次に、姿勢を垂直に保つのが難しいとき。

kimrsf1407

右足踏切、左足着地の

ランニングショットに切り替える。

上体が打点方向に倒れるので

上体の回転はご法度。

上体の向きを保ったまま、腕力打ちで振りぬく。

上体の回転を抑えるためにも

左足着地のフットワークが有効なのだ。

飛び込みながら打つため思った以上の強いボールも打てる。

 

さて、思いきり振るのもままならないようなら、最後の手段。

kim1407fs

スライスを使うことになる。

薄いグリップで手を伸ばし

ギリギリ届いたところからも何とか返球できる。

 

このように3段階の打ち方で

相手のワイド攻撃に対処するのだ。

 

コーチによっては

または怖いお父さんによれば

頑張って走ればちゃんと止まって打てるはずだそうだ。

しかし

それは、100m競走で、8秒台を出せば勝てると言っているのと同じ。

早く走れるレベルなら余計

さらに上のショット、ギリギリのショットが必ず必要になるのだ。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:24 | コメントは受け付けていません。

フォアのフルスウィング

だいぶ昔のことだが

テニス雑誌の記者とフォアハンドのフルスウィングについて議論したが

結局、お互いが納得するまでいかなかったことを思い出した。

 

私は自分自身が全力でぶん殴っている感覚があるので

当然フルスウィング容認派。

彼は、打球時に必ず調整しろが必要なので

プロでも必ず全力以下にパワーを抑えているはずだ

という意見の持ち主。

フルスウィング懐疑派なのだ。

140610nisikori finis

なぜ、同じ結論にならないのか

なぜ私の感覚を信じてくれないのか

ふと気づいたのが今日の話。

 

最近ある実験で

フルスウィング時に

ラケット面の芯を外す人が多いことを発見した。

 

その人たちを見ていると

足を止めるのが早い。

やさしいボールを打つのだから

足を止める余裕が勿論あるわけだが

それにしても安易に止まる。

だから細かく言えば

最後の最後まで、位置を正確に作ることができないのだ。

 

プロは基本的に

位置決め、タイミング決めをしながら、足を動かし

最後にしっかりと踏ん張りながらフルスウィングする。

140701for

だから、その踏ん張り足が強烈だと

勢い余ってジャンプしながら打つことになる。

nisifh140701b

この状態が一番正確で

しかも強烈なフルスウィングの秘訣。

 

言い方を変えると

強烈に打ち、しかも調整する必要のない

フルスウィングのためには

最後まで打足を動かして調節をし

お膳立てすることが前提条件なのだ。

それがあって、初めて

最後に軸足を踏ん張って全力で振り切ることができるのだ。

 

それがいつも言うリズム。

 

「ダッ、ダ、ダ、ダ、グウッ、バシッ」

なのだ。

そうじゃない人はフルスウィングは無理

当然フルスウィング懐疑派になる。

 

もしかしたら、すぐ飛び上がるこの人

1407aerokei

慣れれば

これが一番簡単なのかも。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 22:25 | コメントは受け付けていません。

ラケットを加速したいなら

若手コーチの練習を見ていて気になった

頑張って振っているのに迫力が足りない。

なんか打球方向に振っているように見える。

打球方向に振るのだから

これは、一見正しいように聞こえるが

実は違う。

こんな風にぶん殴れる人

1406nisikorifor

ラケット面を

一見、打球方向に振り出すように見えるが

ちょっと違う。

手の位置や腕の振る方向についていえば

かなり違う。

こんな絵を見てほしい

forswing140619

ボールは黄色の矢印方向に飛ぶ。

ラケット面の中心付近なら、ちょっと左にそれた、赤い矢印方向。

手の位置に至っては

左にかなりそれた、オレンジ矢印の方向。

このオレンジ矢印の方向が力を入れるべき方向なのだ。

 

そして、もう一つ、うんと、うんと大事なこと

上の錦織圭の写真を見てほしい

しっかり上体が前向きになっている。

オレンジ矢印の方向が力を入れる方向なら

これくらい前向きにならなければ

力の入れようも、振り切りようもないのだ。

 

まとめると、こうゆうこと

インパクトでしっかり前向きになること

これは上では触れていないが、遠目、外目から

アウトサイドインで振ること。

力は押すのではなく引っ張る方向なのだ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 11:03 | コメントは受け付けていません。

フォアがガシャルのは

通りすがり』 さんから再度コメントをいただきました。

以下がその全文です。

 

カラオケ  松原様
早速、記事にて取り上げて頂き、誠にありがとうございました。
ラケットの先に当っている
姿勢がのけぞっている
顔(頭)が回っている

これらが「ガシャリ」の要因と理解致しました。
早速、次の試合(の大切な場面)で修正してみます。

良質な解説を日々楽しみにしております。
引き続き、宜しくお願い致します。

通りすがり

 

 

 

水瓶座  私の考えです。

ちょっと誤解があるかなと思いもう一度取り上げました。

「ガシャリ」の原因ですが

姿勢がのけぞっているのが主原因です。

その結果として

打点から方が遠くなり

ラケットの先端に当たる。 (ガシャリ)

頭が動くことで

位置がわからなくなりさらに外す原因に。

 

もちろん

のけぞることにより

スウィング方向がホームラン型になり

打球は山のあなたにというストーリーです。

 

それと

試合でしかも大切なポイントで修正されるとのことですが

本番で打ち方を考えている余裕はないかも。

出来れば事前に練習しておけばいいのですが

今回の話は基本中の基本

大切なポイント以外の

すべてのポイントで採用してほしい内容です。

 

もし練習が間に合わなければ

素振りでいいです。

ボールを想像し

のけぞらないように注意しながら

1406nisikorifor

ジャストミートで素振りしてみてください

そのあとで打てば

すぐに霊験あらたか

うまく打てると思います。

 

もしかしたら

今日、試合でした?  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:24 | 1件のコメント

フォアをなぜガシャル?

通りすがり』 さんからフォアハンドガシャリの質問をいただきました

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  いつも楽しく拝見しております。
本日のコメント(大事なポイントでは「どうせ一本目は取れない」と、ある種開き直りを以ってフルスイング)にも、大いに共感致しました。

その延長で一点ご教示下さい。

(デュースコートからの)フォアのリターンで「(上記のような大事なポイントで)とにかく回転を掛けようと、思いきりスイングすると、「ガシャッて」しまい、右サイドのとんでもないところまでボールが飛んでいってしまいます。

この理由と対処法につき、ご教示頂けたら幸いです。
宜しくお願い致します。

通りすがり より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

先の方に当たり

ガシャッといいながら吹っ飛んでいくボール

がっくりきたプレーヤーの顔まで目に浮かぶようですね。

たぶんこんな姿勢になっていないでしょうか?

takeya1406hr

これはホームランで検索した写真。

それとも

golf1406

どちらも後ろにひっくりかえっています。

軸が後傾するので、ホームランになっちゃたり

300ヤード以上飛んじゃったりします。

でも、顔は上を向いていません。

こちらは三振で検索した写真

fukudome1406

顔が上がっています。

インパクトまでボールを見ていなくても

全然問題ないのですが

顔が激しく動くと

画像センサーやコントロールセンターの位置が激しく動き

ここはどこ? 私はダレ? 状態になるのです。

だからガシャ。

 

テニスの場合

リターンのチャンスボールならベースライン内に入り

飛距離20m以内に打ち込まないといけない。

だから軸を垂直に保ち、頭も垂直にしたまま

1406nisikorifor

上体の左わきにフィニッシュするのです。

140610nisikori finis

もちろんここまで

顔は上げず

腹筋は割れたまま。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:48 | 1件のコメント

フォア、スピンの必要量

フォアハンド、トップスピンの回転量

先日の研修会でも感じたのだが

コーチたちやジュニアたちのフォアハンド

スピンの量が足りないのではないだろうか。

 

テニスって何だ?

て考えたら

テニスとは試合のこと。

ラリーでもないし、レッスンでもない。

 

誰でもいいとこ取りをしたい

スピードがほしい

安全に打ちたい

楽に打ちたい

早くマスターしたい。

 

安全を考えなければ

スピードも、楽も、早くも

割合簡単に得られる。

 

スピードがほしければスピンを減らせばいい。

 

でも試合では苦労する。

心配しながらフラットを打つより

スピンをいっぱいかけて思いきりぶんなぐるほうが

スピードが出るかもしれない。

だから、プロはすごいスピンをかける。

 nadalff140609

もちろん試合を考えなければ何も問題はない。

でも、ジュニアは試合があることが前提なのでは。

コーチの方は試合には出ない人が結構多い。

試合に出ないのだからいいと思いがちだが

教える相手は試合に出る

試合の感覚のわからないコーチが

見本を見せたり

アドバイスをしたり

試合相手やラリーの相手だったり。

 

やはりコーチも、もっとスピンをかけるべきなのでは。

 あのジョコビッチでさえ

djok140609

フラット気味のエアーケイで有名なあの人も

 1406nisikoritsfr

松原さんは

コーチになる前のアマチュア時代

フォアハンドの怖さが骨までしみついていた。

だから

コーチになり

グリップを厚くしてトップスピンに変えたころ

とにかくすべてのパワーを回転につぎ込んだ。

ラケット面がボールに当たらなければ

スピンもかけられないわけだから

気分はすべてのパワーが回転でも

ボールはそれなりに前に飛ぶ。

その分は20%くらいかもしれないけど

理屈でいえば

ほかの人の5倍のパワーで打てばいいわけだ。

 

そこまでは無理に決まっているけれど、気分上はそんなもの。

 

そこまでやっても

試合で大切なポイントになるとビビる。

セットポイントやマッチポイントになると

自分にこう言い聞かせた

「どうせいつも1本目は取れないんだから

   思いっきり、振り切れたら、自分をほめてあげよう」

そう思ってやった時は

いつも1本目でウィナーになった。

 

それほどまでに本番の試合は怖い。

 

今はさっきのセリフを言わないでも

打てるようになったから

ものすごく上達したのか

勝ちたい、強くなりたいと思わなくなったからか

それとも年を取って人間ができてきたのか。  テニス

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと | 投稿者松原コーチ 22:08 | 1件のコメント

フォアハンドの加速法

たまには勝ちたい』 さんからフォアハンドの質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  フォアハンドのラケットの加速方法について質問です。

テイクバックから、インパクトまでにラケットを加速する際に、引力を利用してラケットを加速させたほうが面は安定するのでしょうか?

プロの選手もテイクバックからインパクトにかけて引力を利用しているのでしょうか?

たまには勝ちたい より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

フォアハンドの基本的なスウィングは 「振り子」 ですから

引力に逆らわずに動かせば

安定して動かせます。

私が何事につけ言っている   「ユウックリ」 のスウィング

それはこのことを言っているのです。

 

腕とラケットで作る構造体は

引力に逆らわずに、振り子で動かせば

形を変形させるストレスを受けずに済みます。

つまり、引き始めた形のまま振り出せる。

最初の形があっているならば

もちろん最初の面があっているならば

腕をひねらないならばですが

振り子の動きに乗っかって打てば、エラーするわけがないのです。

 

ですが初級者レベルならこれでも結構なスピードで飛ぶのですが

このスピードでは、プロレベルで通用しない。

だからどっかでもう少し加速する必要がある。

それが、 「ユウックリ」 のスウィング。

最初引力に乗って振り出したスウィングを

徐々に加速させ

さらに後半、 「・・クリ」 で一気に振り切る。

特に薄いグリップでは絶対に必要なこと。

foa1406fd

一般にラケットヘッドが手首から立っているので

急加速するとラケット面が上向きになってしまうからです。

 

ところが厚いグリップであれば

ラケットが寝ていて

急加速しても面の向きは影響を受けない。

錦織のような小さめの急加速パンチショットもアリなのです。

Nishikori1406tb

もう一つ

急加速すると振り出しでラケットヘッドが遅れてスタート

勢いを増してインパクトにパンチが返ってくる

という効果も期待できるのです。

 nishikori1406ek

このグリップの厚さ

ボーダーラインは、セミウェスタンくらい。

しかし

グリップに添える手のひらの角度や

腕力、握力の強さにも関係するので

人によって違います。

 

私はセミウェスタンですが

あまりの急加速は難しいようです。

 

このグリップと急加速の話

面を感じる、感受性の話と並んで

私の話を聞いて、プロのまねをしているのに

なのに、なぜか

コントロールが悪い人の原因になっているようです。  テニス

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:20 | 1件のコメント

今日はトミーテニス塾

今日はトミーインドアでの

松原コーチのテニス塾

1、2時間目はフォアハンド

フォアハンドはやらなくてはいけないことが多いし

皆さんからの需要が多いのでこうしたのだ

3時間目のみバックハンドだった。

 

フォアハンドでは

ワイパースウィングを理解してもらうために

本当に振り子を用意した。

CIMG3166

ヒモの先につけたオモリを振り回すのに

どこに向かって力を入れるのか?

しっかり感じてもらったのだ。

具体的には

ラケットが上に向かって振りあがっていくところなのに

手の動きはすでに下向きになっているといった具合。

皆さんにもやってもらった。

CIMG3172

縄振りの後は皆さん劇的にスウィングが鋭くなり

ボールがよく落ちるようになった。

効果てきめん、すごかった。

 

3時間目のバックハンドでは

手首を後にそらせないとか

姿勢の矯正などをウォームアップでやった後

ラケットを手前に引っ張りこむようなスウィングで

ショートクロスにチャレンジ

ショートクロスができればどこへでも打てる。

次はショートクロスの応用、ジャックナイフ

そしてリターンへ。

CIMG3154b

私のバックに入るスピンサーブをリターンしてもらう。

CIMG3162

全員、手首を硬めることがしっかりできてきて

安定して強いリターンができていた。

上手く返球できたらそのままラリーだったので

またフォアハンドでも打ち合いを多くしたので

全員と対戦する私の打球の量がとても多く

私のほうも、また上手になってしまったかもしれない。 テニス

 

 

カテゴリー: イベント, バックハンド, フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:19 | コメントは受け付けていません。