カテゴリー別アーカイブ: フォアハンド

フィニッシュで止める

先日の印西女子ダブルスで

いつも参加してくれるある方のプレーを見て思ったこと。

 

フォアハンド

つないでいるときは姿勢が乱れないのだが

ハードヒットする時になると

身体が動きすぎ

フィニッシュが決まらない

打球方向に全身が移動し

しかも

姿勢に、保とうとする力が抜けてしまう。

 

そして

とてつもなく大きなエラーになってしまう。

 

これは誰でもよくあること

腕だけでは不安なので

上体がボールを運ぼうとして前のめりになったり

前のめりを補正するために手首や腕が不安定になったり。

 

もう一つはトップスピン系に多いのだが

打つ反動で後ろに倒れてしまうこと。

 

これらを避けるには

フィニッシュの姿勢を決めること。

nishikori1512fini

男も女も

kim1512ff

ナダル打ちも

nadalff151202

クローズド気味でも

shara1512

とにかくフィニッシュで

姿勢がぐらつかなくなれば

少なくとも

大狂いはしなくなる。

 

そして

さらに細かい部分で精度を上げるためには

引き方とか

手首の角度とか

腕関係の技が重要になるが

まずは

いい姿勢

フィニッシュまで姿勢が変わらないこと

そうすれば

大きなエラーはしなくなる。

 

フィニッシュを固める

動き方向でいえば

フォアハンドのフィニッシュで身体を止めるのだ。 テニス

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:08 | コメントは受け付けていません。

体幹部の重要性

ハードヒットへのかかわりとして

背筋力の話を書いた。

ストローク力のある選手

特にハードヒッターは背筋力が強いという話だ。

 

ただ

テニスでは、スピードが出ればいいというだけではない

というか

スピードが出れば、出るほど

より、アウトしやすくなるわけで

子供のころのハードヒッターが

大きくなって、安心して打てなくなったりすることも多い。

 

そんなわけで

ハードヒットと安定性を兼ね備える必要があり

ハードヒッターほど

安定性の要求はさらに厳しい。

 

だから、体幹がしっかりしている、シャラポワ

shara1510bkf

すらりとした美人のハードヒッター

細身、きゃしゃなイメージが強いが

体幹部分は、しっかり、シッカリ、しっかり

shara1510skr

これがあって

はじめて、一流プレーヤーとして成立するのだ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:15 | コメントは受け付けていません。

ハードヒットの筋力は

『ムーディー』 さんからの質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原コーチ
質問させていただきます。

ストロークのハードヒットのために筋力を鍛えたいのですが、どこを鍛えると良いのでしょうか。
やはり腕打ちなので、腕でしょうか。

ムーディー より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

腕も含め、全身全部です

と言えば多分あっています。

1507djousiro

ですが

ハードヒッターに特有な

明らかに必要な筋肉は、 「背筋力です」  パンチ

 

腕の振りをブロックして反動で加速させる。

 

それは背筋力です。

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野球のホームランバッター

ボクシングのヘビー級チャンピオン

みんな、とんでもない、背筋力を持っています。

 

しかし、背筋だけ鍛えると

バランスが悪くなって、腰痛になったりしますので

腹筋も鍛えた方がいいです。

 

もちろんラケットの振りだしは腕ですから

腕力も

特に推す方を考えがちですが引っ張る方の

上腕二頭筋も

 

そうそう踏ん張る力も必要だから、脚も。

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まあ

すべて必要ですが

ハードヒットは背筋力です。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 21:27 | コメントは受け付けていません。

男子プロのラケットは飛ばない

近年

ラケットの性能が上がり

軽量化され、反発性能が上がった。

 

その結果

サーブやフォアハンドのスピードが上がり

トップスピンが打てるようになった

というお話をよく聞く。

 

だが

松原さんはこれ

全然、当たっていないと思う。

 

というのは

木のラケットの時代から

写真のパンチョ・ゴンザレスのように

男子のトッププロは200㎞/h以上のサーブを打っていたし

pg1509srb

ビヨン・ボルグは

現代の選手以上のスピン量でフォアハンドを打っていたからだ。

borgfs1509

もっと昔のロッド・レーバーやマニュエル・サンタナ

彼らのトップスピンもすごかった。

 

実際私自身も

トップスピンを始めたのは木のラケットの時代だし

その頃はスピードが出なかったとは

まったく感じていない。

 

スピンのかけ易さも全く変わらないと思う。

 

実は、最近のラケット

反発が上がったのは軽く打った場合。

 

スピンがかかりやすいラケットというのも

軽く打った場合。

フルスウィングのヘビートップスピンは

かからないラケットでも、カカル。

 

今も昔も

ボールとの衝突速度が大きくなると

多分 100~120km/h くらいか?

ボールがつぶれてしまい

どんなラケットを使っても

反発係数はほとんど ゼロ になってしまう。

 

だから

木のラケットでも、最新のグラファイトでも

でかい シャモジ でも、鉄板でも同じこと

トッププロが使えば、200km 出る。

 

もっとも

でかい シャモジ や、鉄板で

スピンがどうなるかは定かではない。

多分変わらないような気はするが。

 

ところで

これは私が、現代サーブの極致と思っている

タカオ・スズキ のサーブ

takao-sr1411

どちらも内旋、回内を使った超現代的なサーブなのだ。

もしかしたらよりパワーのあるゴンザレス

回内の量は上回っているかもしれない。 テニス

 

 

 

カテゴリー: サービス, フォアハンド, ラケット、用具他 | 投稿者松原コーチ 19:20 | コメントは受け付けていません。

インパクト後に最高速

フォアハンドのインパクト以降に

スウィング速度の最高値が来ることに対し

3人の方からコメントをいただきました。

その中で

『Kinamanghuran』 さんの説明が素晴らしく

その通りだと私も思うので紹介します。

以下がそのコメントの要点です。

 

カラオケ   ・・・

以前、野球かゴルフのコーチによる講演会で同じような話題が出たときに

1)打点で最高速度に達するというのは一見すると一番効率が良いように思うが、物理的に見ると打具とボールが接触したことにより打具に減速方向の加速度が生じていることをあらわしている
(打具がボールに弾き返されて「打ち負けている状態」って説明されたかもしれないです)

2)打具からボールにより強い力を伝えるためには、打球の瞬間には打具が(スイングの)順方向に加速しつづけている必要がある

3)よって、スイングの最高速度が生じている瞬間は打球時ではなく、打球より後のフォロースルー中にあるべき

なんて説明をされて妙に納得しちゃった覚えがあります。    ・・・

Kinamanghuran より

 

 

 

水瓶座  私の考えです。

 

まったくその通りだと思います。

インパクトで最高速と思うと

そこで加速が終わり、ボールに押し負けてしまう。

だから

インパクト後も加速を続ける。

物理的な説明として正しいのではないでしょうか。  テニス

 

その時

インパクト直後までの加速があればいいわけですが

私の感覚や

プロのスウィングを見ていると

直後ではなく

かなり後まで

手の動きで

インパクト後60cmくらいでしょうか

だからラケットヘッドは120cm位?

先で最高速を記録するつもりじゃないと

本当にパワーが乗らないような気がします。

 

それは上体の向きも関係していると思うのです。

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インパクトでしっかり前向きになる必要があるのですが

加速をインパクト直後までと思うと

上体の動きが前向きで止まっちゃう。

それでは振り切れないのです。

 

インパクト後、もうしばらく後まで振り抜くつもり

加速するつもりだと

インパクトで前向き

フィニッシュで左向きにまで行くのです。

1507djousiro

このインパクト後に、何cmというのはあくまでも感覚の話です

計測すれば違うデータが出てくるかもしれませんが

他の人に再現してもらう話

つまり

コーチが口に出す表現としては

感じ方の真実の方がより重要かもしれません。  水瓶座

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 17:56 | コメントは受け付けていません。

ボルグのフォア振り切り

もう30年以上前の話

セイコースーパーテニスという大会があって

たぶん? 東京体育館に観戦に行った。

 

目的は、ビヨン・ボルグのフォアを見ること。

borgfs1509

世界1のフォアハンドトップスピンは

どれくらいのスピードで飛ぶのか?

どれくらいのスピン量なのか?

どれくらいのスウィングスピードなのか?

 

当時、コーチになって

打ち方をトップスピンに変えた私としては

自分でやっている方角がはたしてあっているのか?

知る必要があったのだ。

 

実は

打ち方や、フォームは、ビデオや連続写真を見た方がわかりやすいし

試合運びも、生で見なくてもわかる。

 

だが

実際のスピード感や迫力というのは

生で見なければわかりようがないのだ。

 

正しい答えは現場にしかない。

 

まあ、そんなわけで

生で見た、ボルグのフォアハンド

一番感激したのはそのスピン量。

ものすごく落ちる。

 

そして、もっとびっくりしたのは

スウィング感、というか、スウィングのテンポというのだろうか。

 

インパクトまでは非常にゆったりと振っているのに

それ以降のスウィングが大きくて、ものすごく速い。

当たった後でスウィングをさらに加速しているのだ。

 

一見、無関係なところで頑張っている。

 

松原さんとしては

翌日、クラブへ帰って、さっそく、実験。

スウィングスピードと打球の速さにはそれまでも自信があったが

やってみると

明らかに威力が増し

スピンがさらにかかり

ボールが自在に落ちる。

 

物理現象で考えれば

打球後にいくら頑張ったって

スウィングが速くなるわけがない。

デモ、実際に威力がアップということは

(それも少しのアップじゃないのだ)

何か説明があるはず。

打点でのスウィングスピードが増していなければ

説明がつかないのだから。

 

つまり

この後半加速スウィング法で

インパクトでも増速したに違いないということ。

 

ヘビートップスピンで打つ場合

安定して打てるということを前提とすると

一見無駄な、この打法が

一番威力を出せる方法なのだ、とゆうふうに理解している。  テニス

 

さて、先週の大学の合宿

私のかわいい後輩たちの中に

このボルグスウィングを感じさせてくれた女子選手がいた。

 

1年目学生なので今回が初対面

(うちの大学、なぜか、何年生ではなく何年目という)

岡本 渚 さん

ボルグと並べて紹介するくらいだから

ただモノではない。

インパクト後のスウィングの加速

フィニッシュの引っぱり感がとても魅力的だ。

 

今回は

まだ、テイクバックが少し不安定で

上を向きやすいので

面を後ろ向きにするよう

少し手直しのアドバイスをした。

岡本さんにはここをしっかり身に着けてほしい。

前半が安定性に対する大前提なので、ぜひ。

 

そして、後半の振り抜きは魅力的。

女子で、ここまでスピン量が多いのは少数派だが

なかなかいいと思う。

いずれ、大エースになれると思うので

更に、さらに、サラニ、頑張ってほしい。

 

ヘビートップスピンでの大きなスウィングでの引っ張り

 

たまたま紹介したのが女子だったが

技術の本質は男子も同じ。

むしろスピードが出るだけに

女子以上に必要な項目ともいえる。

 

男女ともに、頑張って強烈フォアハンドを身に着けてほしい。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:02 | 3件のコメント

上腕二頭筋 遠心力との闘い

フォアハンドでこだわっていること

左下へのフィニッシュ。

具体的な力の入れ方について話そう。

 

この写真を見て腕の力について述べよ

という課題が出たらどう感じるだろう?

nadal1509c

フォアハンドのスウィングを上から見ると

forswing140619

手の動きはオレンジ矢印方向

いつも言うように、アウトサイドイン

そして

手を動かす方向以上に

力の方向としては

さらに左へ

いや、もう少し

いや、もっともっと

自分自身に対して向いているはず。

 

それは円運動をしている腕とラケットが

遠心力で腕を引っ張っていることに対し

腕は縮めようとして必死に引っ張っているからだ。

 

その腕を縮めようと頑張るのが

上腕二頭筋

nadal150927gats

昔は  (ほんの40年ほど前のこと)

私もボールは押す方向に力を入れると思っていたので

腕を伸ばす方の筋肉

上腕三頭筋を鍛えようとしていた。

もちろんこちらも重要なので

しっかり鍛えておくべきなのだが

問題は

昔からある

上腕二頭筋はそれほど重要じゃないという

テニス的な考え方。

 

フォアハンドに限らず

サーブも

takao-sr1411

もちろんバックハンドも

nisikoribkf1509

腕を引っ張る。

もちろん、ナダル打ちも

nadalff150927

肩を中心に腕を振る以上は

特にフォアハンドは

遠心力との戦いなのだ。

テニス=ラドワンスカらが4強、ウィンブルドン女子単

テニスマンなら

立派な上腕二頭筋にあこがれてほしい。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: サービス, バックハンド, フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 16:36 | コメントは受け付けていません。

フィニッシュは左下に

フォアハンドの飛距離調整のためには

フィニッシュの位置、高さを調整する必要がある。

そのためには

基本的なスウィングをワイパーにし

常に上体の左側に

フィニッシュを持っていく癖をつけなくてはならない。

nishikori1508fini

(昨日までの大学合宿で4日間言い続けた)

 

そして

ワイパーの大きさや

軌道の高さなどを調整して

飛び出すボールの高さや方向などを調節する。

nadal1508c

というと

なかなか複雑なようだが

ワイパースウィングさえ身に着けば

そんな加減は案外簡単にできる。

 

それよりもラケットを

下から上に、上に

左肩の上

首に巻き付けるようなイメージが

トップスピンに取りついていることが問題。

 

(これはうちだけじゃなく

日本中のジュニアや高校生に取りついている)

 

だから大学生も ・・・

 

でも

それでは

飛び出しの高さ調整ができず

下からこすりあげようとすればするほど

まとわりついて

打球も上に上がってしまう結果になる。

 

ワイパーを使えば

極端に言えば

水平よりも下に向かって

トップスピンを打ち出すことも可能なのだ。

1507djousiro

こうやってトッププロの写真を何人出しても

みんな、フィニッシュは左下。

 

昨日までの札幌での4日間

うちの大学の合宿でも

何とかその方向に持って行けたと思う。

頼むぜ後輩たち

何としても

フォアハンドのフィニッシュは左下

ワイパーで

鬼のようにスピンをかけて打ってくれ。

1507nisikori finis

この上体の向きを見てくれよ。

上体の回転でシャツまでが ・・・

 

スピンかけすぎでスピードが落ちるなら

筋トレでさらなる力を付け加えればいい。

それを

朝食3倍

昼飯を2倍にして補い

解決してくれ。

 

まあ、そんなこんなで

昨夜遅くの飛行機で横浜へ帰ってきた。 飛行機

また

通常のテニスクラブ、スクールの生活が始まった。 テニス

 

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 日記 | 投稿者松原コーチ 19:09 | コメントは受け付けていません。

フォアハンドリターン

いつも見ている

Tさんのブログ

面白い写真があったので

無断で拝借。

Tさん、そしてHさん、すいません。

hiratasan

たぶんフォアハンドのリターン

R社のエース級、Hコーチの大胆な1発のようだ。

そして

このリターンは、たぶん入っている。

素晴らしい対応で

腕の形と面を保っているからだ。

 

お尻が出て

軸が曲がっているように見えるが

ここだけ見るといい

hiratasan2

顔もまっすぐで、なかなか男前だし

ラケット面もばっちり決まっている。

 

飛びつきざまのリターンで

姿勢は前傾して、軸が傾いているが

左足を出すことで上体の回転を止めて

腕だけで打つことに成功している。

軸を垂直に保てないランニングショットでよくある形だ。

しかもお尻を突き出すことで

打球が上がってしまうのを防いでいる。

お尻のおかげで、上体の固め方もいい。

 

逆にお尻を突き出さないと上体が上がって

アウトしちゃうかもしれない。

 

Hさん、なかなかやる。

 

有名な選手でも

djok1509bk

こんな姿勢になったりする。

 

もちろん余裕のある時は

djok1509frsisei

姿勢も決めて

上体の回転も使う。

 

Jさんも、なかなかやる。

 

こんな風にかっこいいと

稼ぎも相当にいいのだろう。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド, リターン | 投稿者松原コーチ 19:25 | コメントは受け付けていません。

視点を固定して集中

『まっつん』 さんからの3つ目の質問

以下がそのコメントの3番目部分です

 

カラオケ   ③視点の固定
ときおり、打ち方をわざと考えずにすっぽり忘れて、球の行き来だけ考えて打つようにしています。
そのときに、自分の位置からの打点の深さを一定にした位置(前ならえ!した位置・深さ)に、透明の壁を設定し、もぐらたたきの要領で打つ。

視点を固定することで、頭の忙しさが消える?
感覚があります。

ご教授お願いいたします。
m(__)m

まっつん より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

いいんじゃないですか。

集中状態がその時はできているのではないでしょうか。

forswing140221

この打点か

もう少し先 (前ならえ!した位置・深さ) に

防御ライン

または攻撃ラインを設定して

そこに集中する。

1509nadafltb

ボールの行き来だけをイメージしつつ

無意識に

攻撃パターンを実行していく。

 

気がついたら

ウィナーを取っている。

nadal1509c

頭の中は表向き

忙しさがある時は

集中できていない状態。

 

考えるのはこの時

1509nadarukanngaeru

プレー中に、うまくいくときは

表の意識では

何も考えていないのだが

完全に

ボールの位置やタイミング、コースをつかみ

自然にポイントを取っている。

でも、頭の中は

全て、バックグランドで

情報処理がすさまじい周波数で動いている。

 

のではないでしょうか。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:50 | 1件のコメント