GW最後のテニス日。
自分3度目のJOPに行ってきました。
岩淵元杯 藤沢オープン。
ランクはJ1で、自分が出た中では今までで一番高いランクの試合。
そして今回は先輩とUコーチ、綾高OB3名がJOPに勢揃い。
昨年までは後輩のUコーチしか日本ランキング持ってなかったけど、綾高OBがこんなに揃うのは初?
そもそもUコーチ以前にJOPの世界で戦われたOBの方はいたのだろうか。
自分の知る限りではUコーチが今まででただ1人の綾高のランカー。
待たせてすまんね、今年遅ればせながら僕が2つ出て2ポイント頂いて、今回は先輩がJOP初出場。
先輩は既に3月の大会には一緒にエントリーしていたものの、その時はポイントが無くドロー漏れ。
今回も抽選に外れ補欠でしたがウィズドローが出た為、運良く繰り上がる事ができました。
こうして3人揃ったのだから幸先が良い。
揃ったと言っても先輩とUコーチはこれが初対面。
高校が同じと言っても7歳も離れていたら知り合う機会はほぼ無いに等しいだろう。
今日までやってきて、同じ綾高のテニス部出身でテニスを続けてるっていう大先輩は今まで極僅かしか会った事が無い。
そんな強い戦績のある部活では無いから、そういうものか。
少し遡れば、かつては県団体ベスト16に進んだ時代、もっと遡ると北相で団体3位に入った時代が我が母校にもあったらしいが。
顔も名前も知らない大先輩達であるが、彼らの足跡はちゃんと部室に刻まれている。
残念ながら近年は、団体で県ベスト16、地区3位、どちらにもずっと到達できていない。
この前の冬の北相大会でようやく男女共にベスト8まで迫ったぐらいだ。
僕や先輩、Uコーチ、それぞれ歳も違う3人であるが、この3人も例に漏れず現役時代は県ベスト16も、地区3位も届かなかった。
個人戦も本戦に一度たりともいけなかった。
綾高OBでJOPに挑むのはそんな面子である。
こんなのでJTA大会で通用するのだろうか。
綾高生ではこのレベルで勝つのは夢のまた夢だろうか。
はたして綾高は、良い戦績とは、高いレベルのテニスとはずっと無縁のままなのか。
最近は現役の子達がとても頑張っている。
僕らの頃より懸命に頑張っているように見える。
そんな彼らがいるんだから、綾高生はJOPで通用しない、なんて夢の無い事はまさか言えないよな。
1戦目はUコーチ。
相手は遠くから見ていても轟音が響く凄い強打の持ち主。
サーブでもストロークでも次々と打ち込んで徹底的に攻める。
Uコーチも攻撃型ではあるが体の線が細く、パワー型ではないもののプレースタイルが攻めのタイプ。
強烈なボールが相手では力負けしてしまわないか、攻めのプレーを崩されてしまわないか。
先日、フェローズで自分が強打の相手になす術なくやられてしまっていたので尚更その不安が頭を過ぎる。
が、JOPにおいては先輩となるU後輩は流石である。
相手の猛攻に耐え、要所要所で攻め、次第に相手の攻撃の手に緩みが見え始める。
パワーに大きな差がある攻撃型の相手に対し自分のテニスを決して曲げない。
自分だったらすぐ吹っ飛ばされるところをUコーチは食らいつける。
ゲーム差は常にリードを許し相手を追いかける展開であったにも関わらず、リスクある攻めを貫くUコーチ。
最初こそ0-3で一方的に打ち込まれていながら不屈の闘志で追い上げ8-8タイブレークへと持ち込む。
結果的には8-9で敗れてしまい、彼のJOP初勝利はまたもやお預けとなってしまった。
かれこれ1年ほどJOPを回っているらしいが彼程の男が未だ1勝にさえ手が届かないのが信じられない。
どんだけ分厚い壁なんだ。
そして自分と彼の間にも大きな壁が確実に存在する。
彼はこのレベルの大会で堂々としたテニスをできる。
彼の敗戦の足跡はどれも接戦ばかり。
まさか一度も勝てないなんてありえないはずだ。そうだろ?
2戦目は先輩・・・になる予定でしたが、Uコーチの激戦があったのでコート毎の進行に差が出て、先に自分が試合に入った。
なのであまり先輩のプレーを見る事ができませんでしたが、初めてのJOP、更には強風という悪いコンディションの中、スライスで往なし活路を見出だそうとする先輩。
普段やる時はとんでもない威力のショットを武器とするものの、スライスやネットプレーといった技量も高いオールラウンダー。
ぶっちゃけ攻めのストローク主体の自分とスタイルが被る、どころかスライスとネットプレーの引き出しの差で先輩が完全に上位互換疑惑。
突ける弱点と言えば毎月のようにラケットを変えてるところぐらいか。
最近はディミトロフさんのラケットを買ったみたいですが、今回は複数本揃えてるEゾーンを使ってました。
ここまで来たらもう固定しましょうよ!先輩!!!
ストロークもボレーもいけるのが先輩の強み、しかし初めてのJOPは相手に圧され苦いスコアになってしまった。
それでも我々みたいなのはボロ負け覚悟で何度でも挑まなければ、いつまで経ってもこのレベルに追いつくことができない。
僕が先にJOPデビューしちゃいましたが、2大会目の時、先輩は二つ返事で参加決めましたね。
まだまだ僕らの戦いは始まったばかり。
後輩がやってるんですから僕らがやらない理由は無いでしょう。
まず出場できる大会自体が少ないですが、何度でもやってやりましょうぜ。
そんでもって僕の試合。
GWはこの前に2つ草大会に出て、合計1勝6敗で迎えた最後の大会。
前日のフェローズから数えて4試合連続で最初のサービスゲームのキープを逃し初っ端から0-3。
なんだろ、リターンから始めて次に来る自分の最初のサービスを落とす、これだけで0-3ってかなり印象悪い数字。
ダブルフォルトの数は全体的に減ってる傾向だけど、中々キープが上手くいかない。
サーブが入らない課題をひとまずクリアしたら、次はボールが繋がらないという問題が出てきてしまった。
そして風が強くボールが流されるコンディション。
ただでさえ普段から安定して入らないストローク、サーブの自分なのに、こうなってしまったらマトモなゲームすら怪しくなる。
0-3から1-4、2-5、3-6でズルズルと試合が劣勢のまま進んで行く。
とにかくヘタなミスをしないように、サーブはスピン、遅くてもなるべく回転をかけて打たれないようにする。
前日は強い相手に叩き込まれまくったボール、質が足りないのが分かっていても翌日じゃあろくに改善できりゃしない。
ただ、強風で自分のプレーが崩される酷いコンディション、僕は超絶苦手なのですが、以前とある体育会テニス部の主将は「シード食うチャンス」とツイッターで仰っていた。
これが体育会から逃げた人間と体育会を選んだ人間の違いか。
こう思わずにはいられなかった。
例えどれだけ不利な状況でも決して揺らぐ事のない勝利への執念。
それが自分に真似できるものなのか、体育会になれなかった自分に出来る事なのか。
ゲームセットが迫る中なるべくヘタをこかないように心掛ける。
そうやろうとして大会のレベルに相応しくないようなボールが出てくるんじゃどうしようもない。
リターンはアタックを仕掛ける。
攻撃すると大体コースが甘くなる自分ですが、打ってやるぞって気持ちぐらいはまあ相手に伝わるかもしれない。
ゴンちゃんレッスンでリターンを褒められたのは自分にはあまりにも意外でした。
自分はリターンが苦手です。
基本的に反射神経が鈍く、相手の速い球やコースの打ち分け、スピン・スライスの変化に反応できない。
試合では何度も何度も一発目でのミスを繰り返す。
そんな悪いイメージがこびり付いていましたが、上手い人とやると彼らは大体リターンでも攻めてくる。
自分が嫌でも上級者はそれをやってくる。
彼らと対等にテニスをしたいなら同じ事をできなくちゃいけない。
レッスンに加えて前日のフェローズカップで散々やられた分、腹は大体決まる。
風の中で打ち続ける最低限の返球と、強引なリターンアタック、緩急ってこういうのを言う筈がないのですが、この一貫性の無い乱れた配球、そして嫌な風のせいか段々と相手の調子に影響を及ぼしたのか、相手の強打に次第にミスが見え始める。
しかしこれではちゃんとしたショットの少ない、まるでコソ泥のようなテニス。
常にリードされている状態、JOPの試合、ボールを乱す強風、どこまで我慢しても勝てるビジョンは全く見えなかった。
一流と言うのは自分が勝つビジョンを明確に描き自信を持って戦うのだろうが、自分如きにそんなやり方は到底真似できない。
だが試合が中々終わらない、自分が負ける姿もピンと来ない・・・いや、それはもっと焦れって。
そして要所要所で、良い感じのファーストサーブが決まってくれた。
スコア9-7、何という事か、JOPでの初勝利を頂く事ができてしまった。
強風と運に左右される悪いコンディションで申し訳無い試合内容。
試合後、相手の方がテニスをやって2年だという事を聞き衝撃を受ける。
やはり上のレベルでテニスをする人間は僕の理解の範疇を超えている。
僕の見識があまりにも狭いからだ。
彼はこうしてJOPの試合に出る決断ができるから強いのだ。
目標から逃げ回った自分とは真反対である。
自分もこのレベルでちゃんとテニスができる男になりたい。
上手い人を相手に対等に戦えるようになりたい。
相手に見合うちゃんとしたテニスをできるようになりたい。
JOPでは色んな事を教えられる。身の程を思い知らされる。
自分の2回戦の相手は第3シードの選手。
日本ランキングは170位。
俺にどうしろと言うのか。
まさかこんなレベルの人と戦う事になるなんて。
これがJOPというものなのか。自分は何にも見えていない。
しかし出たからにはそうは言ってられない。
序盤、てっきり上級者というのは選択肢が全て攻撃なのかと思いきや、そうでない人もいるらしい。
ギアをまだ上げていないのか予想よりも抑え目のプレー。
だが自分のプレーが大味過ぎてしまった。
まただ、また、早くやらなきゃやられると思い込んで自分を急かし、実力差で圧倒される前に自滅してしまうではないか。
ラリーが繋がった、やったと思いきや、今度は相手がしっかり構えてフォアを打つ。
あまりにも容易く、僕が全く取れない距離へエースを決められる。
ストロークで打てる範囲があまりにも広過ぎる。
まるでどっからでもエースを取れるみたいだ。
1試合目は慣れないスライス、ネットプレーをも使って足掻いたが、どうしてかシードとの2試合目はストロークばかりにしてしまったのも悪い。
スコアは0-8で一方的になってしまったのだが、勝つのは絶望的にしろやれる事はまだあった。
せっかくの凄い相手との試合で単調なプレーに終始してしまうのは勿体無さ過ぎる。
これは一から鍛え直しだ。
ちゃんとしたテニスをする為に、できることをちゃんとやっていこう。