日本テニスの「聖地」東京・有明を舞台に繰り広げた「第88回全日本テニス選手権大会」は、「男女の新チャンピオン誕生」と「十代の大活躍」で幕を閉じました。
女子シングルスでは第5シードの「19歳」穂積絵莉が第7シードの今西美晴(Wilson Team)をフルセットの末に下し、初優勝を飾りました。10代選手の優勝は2010年の土居美咲選手以来との事!
穂積さんは、私の教え子と同世代の選手でしたし、小さい頃から梅田邦明君(柳川の2コ下の後輩)が指導していたこともあって試合会場でよく一緒させてもらっていました。(ダブルスも組んでもらった事もある)そういった経緯もあったので今回も自然と応援に力が入りました!
全日本Jr U12を制した後に「両手打ち」フォアを「片手打ち」に変える作業は容易でなかったことは想像できますが、よくこのステージまで上がってきたなぁと思います。
穂積さん、梅田コーチ本当におめでとうございます。これからは目標の「世界」に向けて羽ばたいていって下さい。日本の南端より応援しています!
男子シングルスは、4度目の決勝進出で初優勝を狙う「ドラゴン伊藤」こと伊藤竜馬選手(ジュニア時代から大ファンです・笑)と以前から何度もイチオシ選手として紹介しています「18歳」の西岡良仁選手という三重県民対決!「私的」にも最高の決勝カードになりました。
<男子シングルス決勝>
伊藤竜馬(Wilson Team) 6-3,6-3 西岡良仁
伊藤竜馬選手が「4度目の正直」で全日本選手権初制覇を成し遂げました!伊藤選手おめでとうございます!!
「デビスカップ日本代表」、「世界ランク最高60位」、「ロンドン五輪出場」、「グランドスラム大会でも勝利」・・・・世界の舞台でも活躍しているドラゴン伊藤に足りなかったのは「全日本チャンプ」という称号だけだったかもしれません。
ドラゴンショットに代表される伊藤選手の「攻撃力」に対し、西岡選手は最初のポイントでアウトミスをした後は、なんと20ポイントもミスのない手堅い「守備力」で応戦。
伊藤選手は、序盤こそ硬さも見られましたが、そこはツアーで揉まれた百戦錬磨!慌てることなく冷静に対処し、中盤からは強力なサーブを軸にドラゴンショットを炸裂させ主導権を握りポイントを重ねていきました。
「全日本優勝」という長年の「宿題」を片づけた伊藤選手は、またグランドスラムの舞台で大きなプレーを見せてくれそうで今から楽しみですねぇ!
準優勝の「18歳 アマチュア」の西岡良仁選手(前回までは「君」づけでした・笑)は、杉田祐一、守屋宏紀とデ杯代表を連破して決勝戦まで勝ち上がってきました。
日本代表の杉田選手や守屋選手を焦らせててミスをさせてしまう守備力は本当に素晴らしく(前述のように決勝でも20pt連続ノーミス)、昨日も2バウンドするまで諦めないでボール追いかけていました。
また守備だけではなく、チャンスが来たらすかさずコートの中にに入っていく攻撃力、攻守の切り替えの早さも見ていて面白く、ジュニア指導という視点からも参考になりました。
来年1月にプロ転向を予定していますが、中3から渡米していた為か知名度は低く、まだスポンサーも獲得できていないようです。そんな西岡選手にとって全日本は、スポンサーへの強烈なアピールの場にもなったのではないでしょうか!
スコア上はあっけなく終わったような決勝戦でしたが、録画した映像を自然と何度も食い入るように見てしまう!!そんな面白い「全日本決勝」でした。