ひな祭りも終わった。
小さいころは貧しかったし祝い事の記憶はない。娘もできなかったのでここまでひな祭りなど縁がない。(小さな鯉のぼりは上げたけど)
日野町では今年も道路から見えるように雛飾りがされていた。伝統を続けているんだ。
ニュースでピラミッドのようにひな人形が飾られていたのを見たが、そこまでいかなくてもこんなサイズを家々では飾れないだろう。
普段しまっておくには蔵がいるな。昔なら庄家か商家だけだったろうな。
私のような小作人の家にはどだい無理だ。
ひな祭りといえば菱餅だろう。
菱餅は30年程前、一度だけ食べたことがある。
会社の女性をテニス合宿の帰り自宅まで送っていったとき、ご実家が和菓子屋でその際
お父様からお礼に頂いた。甘さも控えめでとても美味しかった記憶がある。
彼女が会社を辞めても年賀状のやりとりはあったのだが、一昨年お父様が亡くなったとの連絡を頂いていた。
久しぶりに立ち寄ってみて昔話をしてきた。
お父様は10年ぐらい前に身体を悪くされ、お菓子作りは出来なくなっていたそうだ。
後継者もいないので廃業ということらしい。石臼だけが寂しく残されていた。
また仮に後継者がいたとしても経営は難しいらしい。
店頭販売より祝い事や学校の入学式などで紅白の饅頭を配るような量の受注が多かったそうだが、今はそういった慣習、風習もすたれてきて近所の和菓子屋さんもどんどん減ってきているらしい。一般の好みも洋菓子に移ってきていることもあるかもしれないな。
赤(桃)、白、緑(草色)の伝統のお菓子はいつまで続くのか。
しばらくは三色串団子は食べられそうだが。