いやほんとに疲れる。認知症という患者の相手は。
病気なんだから馬鹿にするような態度を見せてはいけないことは重々承知だが、いい加減こっちのほうが疲れる。
かねてから面倒をみる予定だった義母が交通事故で外傷性脳出血で入院となったが、退院を機にやっと引き取ることになった。
問題はそれまでなかった認知症の発症。脳神経外科の医師によれば歳も歳だしとおっしゃるが、やはり前頭葉の出血の影響は否定できないのではないだろうか。
症状はいろいろあるようだが、見当識障害のようだ。かって(たぶん20~30年前)ゴルフキャディーをしていたのことを今現実の最中のように話し出す。
例えば「お客が待っている」「お客がクラブをおいたまま戻って来ない」「カートが邪魔して行けない」などなど。そして困っているので電話してくれと言う。
たぶん実際に起こったことなのだろう。
私は最近になってゴルフを始めたのでキャディーを付けてコースを回る経験がない。
一度出張中の中国でゴルフをした際若いキャディーが付いたが、中国語は話せないので。頼むことも苦情を言うこともなかった。(最後は礼を言ったが)
いろいろトラブルもあったのだろう。それだけ印象、記憶が大きいのだろう。
大げさにいえば人生の充実期っだたのかもしれない。だから脳が良いときの時代の戻るのかもしれない。
しかし不思議なことにいつもではない。夜中とか昼間でも一人で長い時間が経ったときとか、何かスイッチが入った(あるいは志向回路が切れた)らずっと続くのである。
適当に「お客は帰ったよ」とか「事務所のひとが今日はもう終わりましたと言っています」とか言うと、そうかと納得して部屋にもでっていくが5分後に同じ質問をする。
寂しいからわざとそういう話を持ってくるのか、本当にゴルフ場にいると思っているのか。こちのほうが錯覚してしまう。
退院後はあまりベッドから動こうとしなかったのが、最近はとみに室内をウロウロしだすし、玄関から出ようとしだすのであぶなかっしくてしょうがない。
対処法はあるのだろうか。これは専門家に聞くしかないようだ。
私もいつかこうなるかもしれない。みじめな死に様にならないよう準備しておくのが良いだろう。というので墓所を買った。使用権だけで所有権ではないが。
5月のときに訪れたもので今は緑の芝生に覆われているだろう。
ケネディ大統領の眠るアーリントン国立墓地を訪れたことがあるが、整然と並ぶ十字架を墓石に変えたようなものだ。そのときは個々に仕切りがないので土足で上を歩くのは躊躇したものだが、余分なものはなくて効率的な構成かもしれない。
将来誰も訪れることはないかもしれないが50年くらいは石も存在するだろうし生きた証ぐらいにはなるだろう。
さて案の定というか、心配していたことが起こった。スイートコーン全滅。
皮をむいてかじっているので恐らく猿だろう。熟すのはもう少しだったのに
一歩先手を打たれた。そばにじゃがいももかぼちゃもなっているのに見向きもしていない。うまいものだと学習済みなのだろう。
ハラタツノリだ。かんぴょうでもぶつけて頭勝ち割ってやりたいな。
鹿とか熊とか人里に近づいているらしい。もっと人間の怖さを教えないと。
共存のためにね。